岩橋 そういうのに憧れてるからレーサーレプリカタイプにしたんだ。でも都心でそんな乗り方してたらめちゃめちゃ迷惑だけどな。いちいち交差点で体重移動して膝擦りながら走ってたら周りの運転手も焦るでしょ(笑)。基本的にそれは上級者向けだね。
乙 確かにそうですね(笑)。HONDAの「GROM」という125ccの小さいのも持ってて、それは本当に街乗りとか運転の練習用です。夢は、いずれ富士スピードウェイとか本格的なレース場に行って走ってみたいですね。スピードを思いっきり出してクネクネするの楽しそう。
岩橋 クネクネしたら完璧に暴走族のタコ踊りだよ(笑)。じゃあ、その前に旧車會のイベントでレース場で練習だな! ちなみに今後改造するならどこイジりたい?
乙 ブレンボ付けたかったのでブレーキですね。ダブルディスクにもしたいけど、けっこう大変ですか?
岩橋 さっきも言ったけど、そこはプロにお任せだな。でもオイラが若い時はそこらへんにあるものを適当に削ってぶち込んでたけどね、あと先考えないからさ。現役時代に単車とかパーツ買うって言ったら、ショップじゃなくて解体屋なんだ。オヤジも適当だから「そこら辺にあるの適当に持ってけ」って。それで作っちゃうのよ。
乙 あとLEDつけてキラキラさせたいです!
岩橋 それいいな。1人エレクトリカルパレード状態にしてほしいよ。あれは周りの目線に耐えれるかどうか、そこの決断だよ(笑)。オイラ的には旧車とか、アメリカンなハンドルがドーンとしたタイプとか、400ccの大型に乗ってみるのもオススメだけど、今後はどんなのに乗ってみたいとかある?
乙 うーん、「Ducati(ドゥカティ)」ですかね。可愛いから。
岩橋 やっぱりレーサータイプがいいのか(笑)。
乙 大型はまた免許取りに行くのが……。じゃあ岩橋さんも教習所に通って免許取ってださいよ。一緒にツーリング行きましょう♡
岩橋 無理! この年になってヤンキー界の重鎮が免許取りに通ってたら笑われちゃうよ!(笑)。一応暴走族関係でこの40年メシを食ってきてるから、乙さんのお願いでもそれはできないね。人生で一度もヘルメット被って走ったことないんだからさ。
乙 そういう企画にしちゃいましょう。「ヤンキー界の重鎮が公道をメット着用で人生初の安全運転」。どうですか?
岩橋 ダメに決まってんだろ(笑)。安全運転で思い出したけど、これまで散々事故で死んじゃったヤツを見てきたけど、バイクは慣れてきたときが1番危ないんだ。オイラたちは暴走はしてたけど、自分の限界をよく知ってたから100キロ超えのスピードで走るとかはなかった。制御できないじゃん。その代わり、蛇行したり裏道使ったりお巡りから逃げるテクニックを必死に練習したけどな。乙さんもこれから段々運転に慣れてきた頃が1番危ないからぜひ気をつけて。そんなワケで以上!!!!
乙 ありがとうございます! これからも安全運転でバイクを楽しみます♡
取材・構成/岩橋健一郎
撮影/岡崎たかお
初出/実話BUNKA朝タブー2024年5月号