セクハラ、パワハラを声高に訴え無数のおっさんたちを血祭にして、見せしめ、スケープゴートを出すことによって、少しずつ男女平等が広がっているのが現在である。そんな現在進行形で変化している社会を目の当たりにしても、子どもの頃から男尊女卑に染まったおっさんたちは自分たちが嫌われる立場であることを、なかなか理解できずにいる。
そんな嫌おっさんの時代のなかで、昭和的な酒池肉林を継続した芸能人がいたとすれば、火だるまにあって、女性や社会から非難されるのは当然の流れなのだ。
「年上男性がモテる」系記事はすべて嘘
では、おっさんたちが火だるまにならないためには、どうすればいいのか。現在、徹底的に迫害されている45歳以上のおっさんと呼ばれる中年男性たちは、これからどう生きればいいのか。答えは、松本氏や中居氏のトラブルで糾弾された要素のすべて真逆をすることだ。
言っておくが、「年上男性がモテる」「若い女性は頼りになる年上が好き」「おじさんが若い女性に求められてセックス」みたいな記事は、すべて嘘である。まず、おっさんが若い女性にモテることは万が一にもないことを自覚するべきだ。おっさんたちは夢をみて婚活でも、恋活でも、パパ活でも、平気で20歳30歳年下の女性に走って尻を追いまわす。あなたの希望が叶うことは生涯ない、これからまともに生きていくためにはまず、諦めるということが必要である。
松本氏や中居氏も含め、おっさんたちを相手にしてくれる女性は同年代だけ。たとえば、婚活では狙える女性は「年齢差=100万分の1の法則」がある。年収600万円だったら6歳下までという考え方だが、普通の男性だったらせいぜい5歳下まで、芸能界のスターである松本氏でも一回り下がせいぜい。この年齢差を超えて若い女性に走ると、気持ち悪がられるのは当然、訴えられることになりかねない。
若い女性とのセックスは、対価を払う関係以外はありえない。これを理解しよう。いま、おっさんが若い女性と結ばれるのは、疑似恋愛のパパ活カップルだけである。
男性優位だった昭和を生きた勘違いが染みついているおっさんは、自分が徹底的に嫌われている令和の「嫌おっさん」であることを理解し、同年代の女性と、小さく慎ましく生きるしかないのだ。
文/中村淳彦
初出/実話BUNKAタブー2024年5月号 ※一部改稿