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「この定番漫画がとんでもない」竹内義和のTOP3

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定番・名作と呼ばれる漫画は、実のところだいたいの人が読んでいないものだ。そこで今回はあえて定番漫画縛りで有識者が作品をチョイス。その魅力を語ってもらった。今回は竹内義和さん。
PROFILE:
竹内義和(たけうち・よしかず)
作家、プロデューサー。1988年開始の『MAKOTOのサイキック青年団』(ABCラジオ)で人気を得る。代表作は長編アニメの『パーフェクトブルー』。
X:@TakeuchiRadio
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物理も科学も完全無視の必殺技たち

僕らがガキの頃のスポーツ漫画はまさにビックリ箱状態。何が飛び出すかは読んでからのお楽しみだった。百花繚乱のスポーツ漫画の中から僕のトップ3を紹介しよう!

黒い秘密兵器』は、一峰大二の代表作。1963年から『少年マガジン』に連載された。巨人軍に入団した椿林太郎が数々の魔球を操る。黒い秘球は、超高速でボールがドロップすることで上にあったボールの影が下のボールにあたって黒く見えるという物理を無視したまさに秘球! 魔の秘球は、打者目線で言うとボールが超巨大に見えて恐怖心で打てなくなるシロモノ。実は螺旋回転させたボールを打者の顔面めがけて投げていたのだ。それ、ビーンボールやろ! 魔球を秘球と称したのがミソだった。

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巨人の星』は1966年から『少年マガジン』で連載された梶原一騎原作の人気漫画。それまでの荒唐無稽な魔球漫画と一線を画したリアルな野球漫画と言われたが……。星飛雄馬の投げる大リーグボール2号、いわゆる消える魔球は、ボールに砂をまぶしホームベース付近で超高速回転させることで地面の砂を巻き上げ、砂と砂が保護色となって人の目から見えなくなるという仕組み。砂をまぶすのはそもそも反則だし、物理も科学も完全無視しているのだった。

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