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八木奈々が年間200冊読む中から選んだ「人生のきっかけをくれる本」

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一冊でも多くの本と出会いたい

――いつ頃から本を読むようになったんですか?

八木 小さい頃に気がついたらもう本を読んでいたという感じなんですけど、実は最初はそんなに本が好きで読んでいたわけじゃないんです。

――と、いうと?

八木 自分の中で芽生えた感情を表に出せないタイプの子で、人から話しかけられたり、誰かと何かをするということが、すごく苦手だったんです。でも本を読んでいたら、話しかけられにくいじゃないですか。

――ひとりの世界を作るために本を読んでいた、と。

八木 嫌なことがあっても本の中に逃げ込めるし、本を読むことで自分を守っていたんです。だから自分は本が好きなんだって、言い聞かせてました。

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――本が鎧だったんですね。

八木 でもいろんな本に出会っていく中で、私は本が好きなんだって気づいたんです。

――ネガティブではなくて、ポジティブな意味で、読書が好きになったんですね。

八木 学校の図書室とか図書館とか本屋さんに行くと、すごい数の本があるじゃないですか。私は毎日読んでも、一生のうちに全部の本を読むことができないんだって思って、「なんで全部読めないの?」って泣きながらお母さんに言ったことがあるんですよ(笑)。そうしたら、「一冊でも多く読むことはできるよ」って言われて。それで私は絶対に毎日本を読もうって決めたんです。面白いとか面白くないとかじゃなくて、出会える本には、出会いたいんです。

――じゃあ、本当に毎日読んでるんですね。

八木 読んでいます。本は私の心の安定剤で柔軟剤なんです。緊張したり疲れたりしていても本を読むと柔らかくなります。いつも、家で読む本と外出先で読む本と、2冊並行して読んでますね。だいたい年間に200冊くらいは読んでます。

――それはすごい! ちなみに日本人の平均年間読書数は12.3冊ですからね。

八木 ちょっとの隙間時間でも読むんです。時間がなくても結構読めますよ。

――さっき話にも出ましたけど、本当の意味で本が好きになったきっかけの一冊って何ですか?

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