国民の大半は憲法が何か知らない
安倍内閣の支持率が高止まりです。7月の参院選も自民党が大勝。調子に乗った安倍晋三が、憲法の改正を強硬とかしちゃうに違いありません。
と言っても、どうせ敗戦後の日本を占領していたGHQに押し付けられた胡散臭い憲法なんて、自由自在に書き換えるがよろしいかと思いますが、しかし問題はそこではありません。
小学校や中学校で勉強したことを受験以外に使わないバカと、そもそもまともに勉強していないバカしかいない日本国民の大半は、近代民主主義国家における憲法とは、どんなものだったのかを完全に忘れているか、もしくは知りません。
とはいえ国民が、そんな一億総白痴状態ではよろしくありません。そこで改めて、憲法とは何かを考えてみましょう。「国の最高法規で、あらゆる法律の親分的なもの」。このあたりが一般人(愚民)が普通に言いそうな答えです。当然、これだけでは不十分ですし、こんなものは憲法というものの本質を知らなくて、漠然と答えているだけです。
それでは憲法と一般の法律の最大の違いはどこでしょうか?
まず一般の法律ですが、これは社会の秩序や安全を守ったりするために、国民の自由を少し制限するものです。民法とか刑法とか道路交通法などの国民生活のルールを定めたものと考えたらわかりやすいです。
それに対して憲法はまったく逆で、こちらは国民が国を縛る道具です。放っておけばすぐに暴走する国家権力を監視する機能を担っています。つまり憲法を守らなければならないのは国や権力者サイドであって、国民ではありません。国民を国家から守るために憲法は存在しているのです。
大前提の話ですが、そもそも近代国家は強大な力を持っています。軍隊と警察という2つの暴力装置を自由に操り、裁判権も保持し、国民個人の生殺与奪など自由自在です。そして前提として、政治家はもちろんのこと、官僚も検察も裁判官も警察もすべてが、鮮魚よりも早く短期間で腐敗します。権力者など、大抵はロクなもんじゃありません。それは歴史が証明していますし、そもそも日本の権力者たちを見れば明らかです。
特に警察官など小物には顕著に表れます。もともと大したレベルの人間でもないくせに、国家権力の一部を手に入れた瞬間から自分はよほど偉くなったかのように錯覚し、威張り散らします。その大半は小学校の時にクラスの半分以下、勉強できない方に入っていたはずなのに困ったものです。しかし彼らの人格に問題があるのではありません。権力は人間をダメにする、そういうものです。だから特にバカには与えてはならないのです。というわけで、確実に腐敗し暴走する権力を憲法という鎖で繋いでおかなければ、すぐに国民の人権を侵害し始めるのです。