ただ、切り取られた部分だけでなく、YouTubeの動画全体を見ると、少し印象が変わるのよね。たとえば、問題のシーンまで、上垣アナがずっとスーツを着ている(そしてスーツ姿がハマっている)ので、「着替えてる」とツッコミたくなるのもわからなくはないのよ。もちろん、「ちゃっかり」など、言葉の節々に毒は感じてしまうけど。
上垣皓太朗アナへのイジりは愛あるイジりなのか?:ドラァグクイーン・エスムラルダ連載541
いずれにせよ、動画が話題になったことで、上垣アナの知名度と人気が一挙に高まったのはたしか。それを計算してあの動画がアップされたのだとしたら、作戦は大成功だけど……そんなことはないわよね……。とにかく、局内で上垣アナの居心地が悪くなっていないこと、キャリアを重ねて、名アナウンサーになることを願っているわ。
あと、人が何人か集まると、どうしても「いじられやすい人」というのが生まれてしまいやすいけど、いじられ役の人って、決してその状況を良しとしているわけではなく、うんざりしていることも多いのよね。誰かにそういう固定化した役割を押しつけないよう、アタシも気をつけなければ、とあらためて思ったわ……。
写真/フジテレビ公式HPより
<水曜日掲載>
PROFILE:
エスムラルダ(えすむらるだ)
1972年生まれ。94年よりドラァグクイーンとしての活動を開始し、各種イベント、メディア等に出演。2002年、東京都の『ヘブンアーティスト』ライセンスを取得。脚本家・ライターとしても活躍している。著書に「同性パートナーシップ証明、はじまりました。」(ポット出版、共著)
twitter:@esmralda001