「THE MUSIC DAY」の藤原紀香が本気すぎて最高：ドラァグクイーン・エスムラルダ連載473

　7月1日に日本テレビ系で8時間にわたって放送された「THE MUSIC DAY」、みなさんご覧になったかしら？

アタシは気になるところだけ飛ばし飛ばし観たんだけど、それでも、松本伊代（昨年11月にテレビ番組収録で腰椎を圧迫骨折して以来、初のステージ）、菊池桃子（35年ぶりに日本テレビの歌番組出演）、最近まったく見る機会がなかった西田ひかる、相変わらずかわいらしい浅香唯、どんどんきれいになる斉藤由貴など、往年のアイドルたちのパフォーマンスを堪能したわ。

でも、何より興奮したのが、藤原紀香（と、明菜ファン仲間でありカラオケ仲間でもあるという日向坂46の齊藤京子）による「中森明菜メドレー」。

「歌おう！私を変えた曲コーナー」に登場した紀香は、ほかの出演者たちが「普通の」格好をしている中、明菜の『DESIRE-情熱-』の衣装（黒髪ボブ＆着物ドレス）を完コピした姿で登場。しかも、37年前に明菜の着物ドレスをデザインした紫藤尚世さんにわざわざ発注し、「私もやるからには真剣に作りますから、貴女もやるからには真剣にお願いしますね。誰も着たことがない、37年前より進化している衣装を貴女のため愛をこめて作りますから！」という「気愛のお言葉」までいただいたとのこと。MC陣にもツッコまれてたけど、一人だけ熱量が違いすぎて最高だったわ。

かなり前にこのコラムで書いたように、アタシは紀香が大好き。「あまりにも雨女すぎて、干ばつのケニアに雨をもたらし、野生動物やマサイ族を喜ばせた」といったスケールの大きなエピソードも素晴らしいんだけど、紀香を知る人から聞いた「連載コラムのゲラに、自分で丁寧に赤字を入れて戻す」「CMに出演しているときは、家でもちゃんとその商品を使っている」といったエピソードも、生真面目さが伺えて素敵。

片岡愛之助と結婚してから、紀香を見る機会がかなり減っていて、「ちゃんと、梨園の妻として頑張っているんだなァ」と思いつつ、寂しさを感じていたんだけど、久しぶりに「何に関しても、過剰なまでに全力投球な紀香」を見ることができて嬉しかったわ。

ほかに嬉しかったのは、番組終盤で、個人的に親しくさせていただいている岩崎良美さんが『タッチ』を歌い、そのあまりの歌の上手さがSNS等で話題になったというニュース。良美さんの歌声、本当に素晴らしいし、『タッチ』以外にもいい曲たくさんあるから、ぜひ多くの人に聴いてほしい……。

そして、音楽特番もいいけど、若者のテレビ離れが進んでいると言われている今、そろそろ中高年層をターゲットに、70～90年代くらいの歌手ばかりをメインに据えた歌番組が週一で放送されるようにならないかしら……。