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大人になってから気づく楳図かずお作品のすごさ:ドラァグクイーン・エスムラルダ連載542

連載
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第542回 大人になってから気づく楳図かずお作品のすごさ

相変わらずビッグネームの訃報が続く今日この頃。11月5日には、漫画界の巨匠・楳図かずおさんが10月28日に亡くなっていたことが発表されたわ。

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アタシが楳図作品に遭遇したのは、たしか小学校低学年くらいの頃。知人の家にあった『まことちゃん』を読んだときだったわ。

ただ、決して厳格ではなかったけど、アタシが子どもの頃、両親はあまり「下品」とされているものを見せたがらなかったの。テレビ番組でよく観ていたのは、NHKの番組とかアニメの『世界名作劇場』とか『アタックNo.1』あたり、漫画でよく読んでいたのは、藤子不二雄や手塚治虫や長谷川町子あたり、という感じ。なので、初めて『まことちゃん』を読んだときの衝撃はすさまじかったわ。というか、楳図先生の絵のタッチとかキャラクターたちの言動から溢れ出る狂気は、それまでのアタシの世界にまったくなかったものだったので、恐怖を感じたアタシは読み進めることができず、「何だかよくわからないけど、怖い漫画」と自分の中でラベリングしちまったの。その後、今に至るまで、『まことちゃん』は読んでいないわ……。

次に楳図作品に遭遇したのは、高校生の頃。

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