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韓国女性DJ SODAのセクハラ被害を日本が無視できない事情と実力

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日本でだけ知られていない有名人DJ SODA

確かに我々日本人のほとんどにとって、DJ SODAという名前は見たことも聞いたこともないものだ。そしてネットで少し彼女の動画を観たことがあるくらいの人は言う。「彼女は顔と乳で売れてる」と。しかしその意見はあまりに拙いものであると知るべきだ。

まず前段として彼女がプレイするEDMというジャンルについての説明が必要だろう。「EDM」(Electronic Dance Music)は2000年代初頭から爆発的な拡大を見せ、いまやHIP HOPと並ぶ「世界のメインストリーム」とさえいえる一大ジャンルだ。その経済規模は2013年に5000億円を超え、2015年には7700億円にも達している。基本的には白人社会を中心に広がるムーブメントではあるものの、韓国やタイ、シンガポール、そして中国とアジア圏との相性もよい。

ざっくり言うと、日本以外の国は軒並みEDMに首ったけ。そう伝えても過言ではない。それほどの人気とカネと権威が集まるジャンルなのだ。

さらにそんな強大なEDM業界において、DJ SODAは実に華やかなキャリアを成し遂げている。香港のEDMミュージック専門メディアが選ぶ韓国DJの1位、アジアトップ25DJでは2年連続の1位を獲得。ロンドンの女性DJランキングメディア「Djane Mag」では、アジア1位、世界8位と、その栄冠は数えきれない。絶世の美女がどんな客引きをしたとて得られるレベルのタイトルではない。まさにDJ SODAは、世界のトップDJのひとりと呼ぶべき人物なのだ。

そんな超VIPと呼ぶべきアーティストのプライベートゾーンを日本人がベタベタと触ったのである。そして犯人は雲隠れ。ネット言論は「DJ SODAの服装が悪い」。今、日本の立場がどれだけ悪いか、おわかりいただけるだろうか。

世界を敵に回した日本

さらに言うとである。強い男尊女卑の歴史を持つ韓国をホームにする女性アーティストが、自分の感性に従い選んだ服を着てパフォーマンスを行うという行為。これには、強い社会的意義が生じる。

DJ SODAはあの服装・外見のブランディングも含めてのパフォーマンスを行っている。それは女性へのエンパワーメントであり、世界中のカルチャーが今、全力で取り組んでいる課題のひとつなのだ。

それを汚し、踏みにじった日本に、世界はどんな眼差しを向けるだろうか。

 

文/環よう
写真/Instagram、DJ SODA OFFICIALアカウント(@deejaysoda)より

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