人の心を打てない歌唱
「完全にお粗末……ですよね」
言葉を濁しつつ、ぽつりぽつりと語るのは都内ダンス&ボーカルレッスン専門学校講師として勤めつつ職業ダンサーとしても活躍するA氏。話題は、「第74回NHK紅白歌合戦」への初出場が決定した、MISAMO(ミサモ)についてだ。
MISAMOは韓国の9人組グループ・TWICE(トゥワイス)から2023年に誕生した日本人ユニット。メンバーはミナ(MINA)、サナ(SANA)、モモ(MOMO)とそれぞれ兵庫・大阪・京都出身の関西出身者。若くして海を渡り、韓国芸能界で名を成した一流アイドルたちだ。そんな彼女らの何がお粗末だというのだろうか。
「歌が下手なんです。いや、これは言い過ぎかな。歌がスペシャルじゃないとでもいうべきですかね。素人のカラオケとしては上手でしょう。しかし、プロのステージやテレビで歌って人の心を打つことはない、そういうレベルです。聴いてても何も伝わってこなさすぎて逆にソワソワする。そんな彼女らがTWICEという金看板を背負って歌を歌うのは全員にとって不幸ですよ」
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TWICEメンバーは9人。メインで歌唱しているのは韓国人メンバーのナヨン(NAYEON)と、ジヒョ(JIHYO)。ラップパートはダヒョン(DAHYUN)、チョエン(CHAEYOUNG)が主であり、日本人メンバー3人の役割はダンスその他のパフォーマンスに重心が置かれている。
「歌が苦手ならば歌わなければいいのに。特にモモなんて可哀想とさえ思ってしまいます。なのに音楽メディアは彼女のラップに『キレのいいクールなフロウ』とか書いちゃうんです。これはむしろ彼女に失礼とさえ思います。無理にユニットをやるでなく、TWICEという完全にコントロールされた仕組みのなかで得意なことをのびのびやってベストな形で輝けばいいのに、そう思わざるをえません」
しかしこれに反論するのはK-POPファンのB氏。