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一人二役の北川景子演じる茶々が素晴らしそうな予感:ドラァグクイーン・エスムラルダ連載485

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第485回 一人二役の北川景子演じる茶々が素晴らしそうな予感

全体の4分の3が終わり、いよいよ佳境にさしかかっている、大河ドラマ『どうする家康』。後半の配役が続々と発表される中、ずっと誰が演じるか知らされずにいた豊臣秀吉の側室・茶々(淀殿)が、9月24日の放送回でついに登場。前半で(というか、1か月半前まで)、織田信長の妹であり茶々の母でもあるお市の方を演じていた北川景子が、一人二役で茶々を演じることが判明したわ。

故・夏目雅子が、1981年の『おんな太閤記』で市を、1983年の『徳川家康』で茶々を演じたケースはあったけど、同じドラマの中で市と茶々を同じ人が演じるというのは、大河ドラマでは初めてかも。

正直、茶々の配役だけがいつまでも発表されなかった時点で「『茶々は市に似た美人』とも言われているし、もしかしたら北川景子が演じるのかも……」とうすうす予想してはいたんだけど、北川景子、市のときとはメイクもキャラクターもガラッと変えていて、「これ、本当に同一人物?」と思ったほど。実は今まで、あまり北川景子について「お芝居が上手い」と感じたことがなかったんだけど、今回の茶々の登場シーンを見て「景子、やるわね……」と感心したわ(ってアタシ、失礼だし偉そう)。

これまで、大河ドラマでは、夏目雅子のほか、三田佳子、岸田今日子、池上季実子、樋口可南子、小川眞由美、さらには松たか子、永作博美、深田恭子、宮沢りえ、竹内結子など、さまざまな女優たちが印象的に演じてきた茶々。北政所(秀吉の正室)と対立するヒステリックな女性として描かれることもあれば、男を妖しくたぶらかす悪女、心の底で秀吉に強い恨みを抱く女性、奔放な女性として描かれることもあった茶々だけど、共通しているのは「気性の激しさ」。なので、この時代を扱った大河ドラマに成人した茶々が登場すると、いやでもドラマが盛り上がってくるし、「いよいよ来たァ」「今度はどんな茶々になるのかしら」とワクワクするわ。北川景子の茶々、すでにかなりクレイジーな感じなので、これからの展開がとても楽しみ……(もっとも、「茶々は悪女だった」「北政所と茶々が対立していた」というのは江戸時代の創作であり、最近の研究では、北政所と茶々は協力関係にあったという見方が有力みたい)。

ちなみに、金曜日に最終回を迎える朝ドラ『らんまん』でも、前半で主人公・万太郎の祖母を演じた松坂慶子が、最終週で、万太郎の娘役として再登場。朝ドラでも大河ドラマでも、主人公の幼少期を演じた子役が、主人公の子どもとして再登場することはよくあったけど、大人が一人二役で登場するのはかなり斬新。最近、NHKさん、いろいろとぶっこんでくるわね……。もちろんアタシ、そういうの嫌いじゃないわ!(むしろ大好物)

 

<水曜日掲載>

写真/Youtube、つんく♂エンタメチャンネルより(つんく♂期待!未来のヒロイン大集合!! つんく♂エンタメ♪サロン11月生配信からスクリーンショット)

PROFILE:
エスムラルダ(えすむらるだ)
1972年生まれ。94年よりドラァグクイーンとしての活動を開始し、各種イベント、メディア等に出演。2002年、東京都の『ヘブンアーティスト』ライセンスを取得。脚本家・ライターとしても活躍している。著書に「同性パートナーシップ証明、はじまりました。」(ポット出版、共著)
twitter:@esmralda001

 

 

 

 

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