人権派格闘技漫画の最高峰『テコンダー朴』を世に送り出した義士・白正男先生が、日本人に正しい歴史認識と人権思想を啓蒙すべく、筆を執っている本連載。4月に発売されたプレイステーション5用アクションゲーム『ステラブレイド』の炎上騒動、白先生はどう考える?
第18回:『ステラブレイド』炎上騒動における日本の罪
4月26日に発売されたプレイステーション5用アクションゲーム『ステラブレイド』が発売直後から主に海外で激しく炎上していた。
『ステラブレイド』はスマートフォン用アプリゲーム『勝利の女神:NIKKE』『デスティニーチャイルド』などを手がけた韓国のシフトアップが開発した新作タイトル。炎上の原因は発売初日に行われたアップデートで主人公の女性キャラ・イヴの衣装に変更が入った為。胸の谷間を露出したエロ衣装がソニーの検閲に引っかかって修正が入り、布面積が増えてエロくなくなってしまったのだ。
ネットに上がっている比較画像を確認したが、確かに胸と足の付け根のあたりに布が追加されて、エロ加減が大幅にナーフされていた。現在ネット上では衣装を変更前のものに戻すことを求める署名活動が行われており、本稿執筆時点(2024年4月末)で既に5万人以上の署名を集めていた。さらにXでは#FreeStellarBladeのタグを付けて抗議活動が行われていた。
そんなくだらないことで炎上するのかと健常者の皆さんは驚いたのではないだろうか。エロ衣装に修正が入ったくらいのことでここまでユーザーの反発を買ってしまったのは、もちろん理由があった。
発売の数日前、4月21日に『ステラブレイド』公式Xから「ステラブレードは、日本版を含むすべての国で検閲されていない同じバージョンを提供しています」と声明が出されていた。無修正だと宣伝して期待を煽っていたにもかかわらず、発売初日のアップデートで衣装が修正されて検閲が行われていたのが明らかになった。裏切られたと感じたユーザーも多かったのではないだろうか。それでユーザーから怒りと失望の声が殺到したのだ。
アンチポリコレの神輿のような存在に
『ステラブレイド』は2021年にトレーラーが公開されて以来、一部のフェミニストなどから「女性キャラの服装が性的過ぎる」と批判され続けてきたが、開発会社はポリコレに屈することはなかった(ように見えた)。ポリコレに配慮した肌の露出を抑えた服装や、わざとブサイクに造形されたキャラ等に不満を感じていたゲーマーから『ステラブレイド』は期待され支持されるようになった。