ま、たしかに私の印象ということになるのでそりゃ小学五年から高校二年といえばたまたまとはいえ最もセンシティブな、感じやすい、なにもかもを知り、知りたく思い、知ったことで喜び、傷つき。
そんな時期だ。
その時期に東映というメジャーの映画会社が、他に類のない、全世界でも類のない、実録ヤクザ映画というジャンルの作品をメインとした劇画原作、暴走族、暴力、スケバン、刑務所、そしてセックスに特化した映画だけを作り続けたのである。特撮ヒーローとアニメも同じ東映の映画館で上映されていたが季節が夏休みとかに限定されており、小学生が間違えて『脱獄広島殺人囚』を見に行く、ということはなかった。
間違えようがない。
当時の映画館はたいてい市街地でも最も人通りが多い一等地にあり、そこには100メートル先からでも確認できる巨大なポスター(というか巨大壁画)が掲げられており、さらに近づけばポスターをはじめロビーカードが張り出されていた。牛が二頭で女性の股間を引き裂いてるところとか、女性の股間にライフルを突きつけてるポスターが堂々と貼られているのでアンデルセン童話をアニメ化した東映まんがまつりとは間違えようがなかった。この項、次号に続きます。『日本の仁義』の話がまったく出ませんでしたがお許しください。関連はしているのです。
『日本の仁義』(東映京都/1977)
出演/菅原文太、岡田茉莉子、千葉真一、川谷拓三、林隆三、野坂昭如、地井武男、矢吹二朗、曽根晴美、待田京介、橘麻紀、キャシー中島、池波志乃、石橋蓮司、志賀勝、中川ジュン、名和宏、織本順吉、山本麟一、小松方正、北村英三、小田部通麿、野口貴史、西田良、高並功、国一太郎、広瀬義宣、阿波地大輔、唐沢民賢、片桐竜次、成瀬正孝、内村レナ、秋山勝俊、大木晤郎、奈辺悟、岩尾正隆、東竜子、松本泰郎、司裕介、藤沢徹夫、鳥巣哲生、笹木俊志、池田謙治、細川ひろし、木谷国臣、宮城幸生、五城影二、友金敏雄、白井滋郎、勝野賢三、小峰隆司、城達也(ナレーター)、フランキー堺、佐藤慶、成田三樹夫、岡田英次、南田洋子、藤田進、鶴田浩二
企画/俊藤浩滋、佐藤雅夫、上阪久和
脚本/神波史男、松田寛夫、中島貞夫
撮影/増田敏雄
照明/増田悦章
録音/荒川輝彦
美術/井川徳道
編集/堀池幸三
助監督/藤原敏之
演技事務/西脇節生
特技/宍戸大全
擬斗/上野隆三
音楽/青山八郎
監督/中島貞夫
出演/菅原文太、岡田茉莉子、千葉真一、川谷拓三、林隆三、野坂昭如、地井武男、矢吹二朗、曽根晴美、待田京介、橘麻紀、キャシー中島、池波志乃、石橋蓮司、志賀勝、中川ジュン、名和宏、織本順吉、山本麟一、小松方正、北村英三、小田部通麿、野口貴史、西田良、高並功、国一太郎、広瀬義宣、阿波地大輔、唐沢民賢、片桐竜次、成瀬正孝、内村レナ、秋山勝俊、大木晤郎、奈辺悟、岩尾正隆、東竜子、松本泰郎、司裕介、藤沢徹夫、鳥巣哲生、笹木俊志、池田謙治、細川ひろし、木谷国臣、宮城幸生、五城影二、友金敏雄、白井滋郎、勝野賢三、小峰隆司、城達也(ナレーター)、フランキー堺、佐藤慶、成田三樹夫、岡田英次、南田洋子、藤田進、鶴田浩二
企画/俊藤浩滋、佐藤雅夫、上阪久和
脚本/神波史男、松田寛夫、中島貞夫
撮影/増田敏雄
照明/増田悦章
録音/荒川輝彦
美術/井川徳道
編集/堀池幸三
助監督/藤原敏之
演技事務/西脇節生
特技/宍戸大全
擬斗/上野隆三
音楽/青山八郎
監督/中島貞夫
<隔週金曜日掲載>
画像/『日本の仁義』DVDパッケージ
PROFILE:
杉作J太郎(すぎさく・じぇいたろう)
漫画家。愛媛県松山市出身。自身が局長を務める(男の墓場改め)狼の墓場プロダクション発行のメルマガ、現代芸術マガジンは週2回更新中。著書に『応答せよ巨大ロボット、ジェノバ』『杉作J太郎が考えたこと』など。
twitter:@OTOKONOHAKABA