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生田斗真の旦那様発言、アップデートは必要か?:ドラァグクイーン・エスムラルダ連載516

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いや、おそらく斗真くんなりに、質問者の役に立ちそうな情報を提供したいという気持ちがあっただろうし、おそらくファンが喜ぶと考え、軽い気持ちで俺様キャラ的に「旦那様」「おねだり」という言葉を使った可能性が高いとも思うのよ。ただ、これまでは一種のファンサービスとして機能していたそうした言動が、もはや通用しなくなりつつあるのはたしか。熱心なファンだけの空間でやるならギリ成立するかもしれないけど、不特定多数の目に触れるSNSでは、あまりにもリスクが高すぎるのよね。今後、俺様キャラを通す人には、「多少炎上しても、ファンさえ喜んでくれればいい」といった割り切りや覚悟、「ここでそのキャラで発言することはセーフかアウトか」を見極める判断力が必要になりそう。

あと、炎上を避けたいのであれば、自分とは違う属性(性別、年齢、職業など)の人が抱えているデリケートな問題に関しては、「あたりさわりのない言葉を返す」「踏み込んだことを言うなら、できるだけ丁寧に言葉を尽くす」「そもそも取り上げない」のいずれかの対応をとることも大事だと思うわ……。

この時代、自分の身を守るためには、アップデートと想像力、慎重さがどうしても必要なのよね……。もっとも、なんでもかんでもすぐ炎上するこの風潮自体も、かなり異常だとアタシは思うけど。

 

<水曜日掲載>

PROFILE:
エスムラルダ(えすむらるだ)
1972年生まれ。94年よりドラァグクイーンとしての活動を開始し、各種イベント、メディア等に出演。2002年、東京都の『ヘブンアーティスト』ライセンスを取得。脚本家・ライターとしても活躍している。著書に「同性パートナーシップ証明、はじまりました。」(ポット出版、共著)
twitter:@esmralda001

 

 

 

 

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