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掟ポルシェが明かす『極悪女王』では描ききれなかった全日本女子プロレスの狂った裏側

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Netflixドラマ『極悪女王』が話題。実話ベースなのにありえない話のオンパレードで、視聴者に衝撃を与えているが、本当の全女はまだまだこんなもんじゃない。女子プロに詳しい掟ポルシェが、ドラマよりヤバい全女の実態をお伝えしちゃう!
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実際はもっと凶悪でもっと狂っていて、故にカッコいい!

悪役レスラー・ダンプ松本の半生を描いたNetflixのドラマ『極悪女王』(全5話)が2024年9月に配信開始され、現在も好評を博しているようだ。

極悪同盟とクラッシュ・ギャルズが血で血を洗う抗争を繰り広げた80年代の全日本女子プロレス(作中では “全日”女子プロレス)を舞台に、ビューティーペアのジャッキー佐藤に憧れる女子プロレス好きの少女松本香が、同期の長与千種とのライバル関係を通じて日本一の最凶ヒール・ダンプ松本へと変貌・成長していく様子が描かれている。シナリオには実際のリング内外で起こった出来事や人間関係が随所に反映されており、ダンプ松本役のゆりやんレトリィバァ、長与千種役の唐田えりかなどプロレスラーを演ずる役者陣が2年間プロレスラーとしての体作りとプロレス特訓を敢行し撮影に臨んだことで、試合のシーンの評価も高い。

ただ、たちの悪い老害プロレスファン(俺とか)や一時期全日本女子プロレスに通い詰めていた元全女ファン(俺とか)ほど、この作品をすんなり褒めたりはしていないようだ。何故かといえば、「実際の全日本女子プロレスはもっと凶悪でもっと狂っていて、故にカッコいいから」!

ドラマよりも、実際の全女のほうがあらゆる意味で“極悪”。かつて全女を経営していた松永兄弟が選手に強いてきた独自すぎるプロレスのあり方、そしてそのユニーク過剰な団体運営は、ドラマにはならないタイプの狂気をはらんでいて、知れば知るほど幻想は高まっていくだろう。

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全女の凶悪さ・その1 “真剣勝負で勝敗が決まることが割とある”

プロレスが世間の目に触れる時、必ずと言っていいほど八百ガチ論に行き当たる。「プロレスとはあらかじめ勝敗が決まっているもの」であり、純粋な競技ではない故に熱狂するに値しない、といった目線だ。一般的なプロレス団体の場合はそれでいいのかもしれない。ところが、全女にだけはあらかじめ勝敗を決めないで戦わせる試合がかなりの頻度であった。それは「ピストル」と呼ばれるものだ。

所属選手や関係者のインタビューにもたびたび登場する全女独自の隠語「ピストル」。一般的なプロレスにおけるシュートマッチとは違い、打・倒・極で勝敗を決する総合格闘技的なものではまったくない。

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