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「独身ロスジェネおじさん」が味わう地獄の現実

社会
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統計を見れば明らかなとおり、稼ぎが少なく不安定な男は結婚することが難しい。正社員になれず、バイトリーダーとして年収200万円台のままアラサーに突入したロスジェネ世代の落ちこぼれたちは、当然結婚するチャンスを掴めないまま未婚独身として年老いていくこととなった。そして時は令和となり、ロスジェネ世代の前半組はついに50代に突入してしまった。そのうちの約3割が子無し世帯だ。バブル崩壊後の負の遺産を背負い巨大な祟り神と化してしまったロスジェネ世代の脱落者たち、こんなことになる前に彼らを救うチャンスはなかったのであろうか?

日本政府は令和の今頃になりロスジェネ世代を救済する雇用制度を設けるなどしているが、あまりに対策が遅すぎたと言わざるを得ない。今頃になって安定した仕事を与えられたところで、ロスジェネ独身中年が人生をやり直すことは不可能だ。

新卒期にまともな職・収入を得られなかったツケは、プライベートにも決定的な影響を及ぼし続ける。

せめてロスジェネの先頭集団が35歳のころにロスジェネ世代の救済に政府や企業が取り組んでいれば、これほど多くのロスジェネが中年になるまで苦しまずに済んだはずである。今から15年前、なぜロスジェネにラストチャンスが与えられなかったのであろうか?

2008年、そうリーマンショックだ。アメリカのサブプライムローン問題に端を発したリーマンショック恐慌は日本経済にも多大なダメージを与え、当時の麻生政権は倒れ民主党政権が誕生した。政権交代と経済的苦境を前に、未来の扉が閉じかけているロスジェネ世代に気を回してくれる政治家も世論も皆無だったのだ。さらに追い打ちをかけたのが11年の東日本大震災である。ロスジェネ世代の最後のチャンスは日本を襲った大不況と大災害という国難に飲みこまれ消えてしまった。

人生のスタートと人生のラストチャンスを不運にも大不況で失ってしまったことで、レールに戻ることができないままアラフィフに突入してしまった独身ロスジェネ中年に待ち受けているのが、長すぎる人生の後半戦である。

45歳以降に訪れる心身の衰え

ネットでは「結婚なんて人生の墓場。独身でい続ける方が時間もお金も自由に使えて快適に決まっている。結婚しない人生のほうが快適」という意見が人気だ。しかし残念ながらそれは誤りである。自由で気楽な独身貴族生活は、45歳を境に少しずつ歯車が狂っていくのだ。自由を謳歌していた独身中年が45歳を迎えたとき、一体何が起こるのだろうか?

最初に襲い掛かってくるのが老化による精神的、肉体的な衰えである。仕事を終えて帰宅すればもう何かをやる気力が湧いてこない。横になってスマホをポチポチするのが関の山だ。ゲームを買ってもプレイする気力がなく、やり出しても集中力が落ちて長時間できない、もし徹夜でゲームやドラマを見たりすれば体調不良一直線だ。

酒も次の日までなかなか抜けず、女遊びをする性欲すら日々低下していく。若い頃はそれなりだったルックスも今となっては加齢によるシワや薄毛、白髪、中年太りで見る影もない。病気の影も少しずつ迫ってくる。特に大量の飲酒や肥満などの不摂生を続けていれば、45歳の頃からその悪影響が病魔となって襲い掛かってくる。スポーツでも若い奴らにどんどん頭を越されていく。

失われていくのは体力だけではない。好奇心や情熱も年齢とともに薄れていくのだ。若者ならみんなが持っていた新たしいものへの興味や、好きなことに没頭する情熱が45歳に突入するころからバケツに穴が空いたように急速に失われていってしまうのである。

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