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「独身ロスジェネおじさん」が味わう地獄の現実

社会
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「いい歳の大人がいつまで若い者に交じってそんなことをやっているんだ」「そんなだからお前はいつまで経っても独り身なんだ」など世間は容赦なく独身中年に言葉の暴力を行使してくる。インターネットの独身仲間は「そんなこと言う奴らがおかしい!」「何歳になってもあなたは素敵!」「独身で45歳になっても幸せな人はやまほどいるぞ! 俺もそうだ!」などと優しい言葉をかけてくれるかもしれないが、残念ながら現実社会は独身中年を包摂してはくれないのだ。

優しいネット社会の仲間とだけ繋がっていれば楽しく独身でも生きられる! というのも誤りだ。なぜならネットは孤独感を誤魔化すことはできても孤立を解消することはできないからだ。ネットに沢山の知り合いがいる人は多いが、お互いの本名や住所を知っている相手はほとんどいないのではないだろうか? 困った時に画面の向こう側のネットのお友達が家に助けに来てくれることはない。ネットの人間関係がどれだけ広くとも、現実社会での人間関係の代替品にはならないのである。

独身中年同士がつるむのは難しい

じゃあ現実社会に沢山いる独身中年同士でつるんでいれば楽しく暮らせるはず! という考えもあるだろう。しかしこれも実はとても難しいことである。

なぜなら長期間独身を貫いてきた中年たちは共有できる物語を持っていないからだ。既婚者であれば夫婦生活や子育てという大きな共通する物語を元に共感し合うことができるが、独身同士の場合は各々の物語を生きてきたため、重なる部分が少なく打ちとけて認め合うことが難しいのである。

長期間自分の思いどおりに生きてきたことにより、特定のこだわりが強かったり、共感力が退化していたりしている人も多い。たとえ趣味が同じであったとしても、高齢未婚者たちがお互いを尊重し合って長期間にわたって生活をシェアするなどは非常に困難だろう。さらに人は男女問わず若くて元気な人間が好きであり、年老いてくたびれた中年のことは苦手である。独身中年が甥っ子や姪っ子を異様に可愛がり、若者グループに乗り込んで年甲斐もなくはしゃいでしまうのも、すべては若者が好きで彼らと話すことで孤独を癒したいからに他ならない。

スナックは、行き場のない独身中有年男の数少ない拠り所。

孤独を癒やすにはカネしかない

そんなどこにも居場所がない独身中年の切り札がお金である。お金さえあればどんな独身中年でも社会はお客様として対応し、孤立感を癒してくれる。女性に孤立を癒してもらいたければキャバクラやガールズバー、コンカフェやスナック。脳内物質に孤立を忘れさせてほしければパチスロ、競艇、競馬、仮想通貨。しかしこれらには相当な額のお金が必要になってくる。毎晩のように女性のいる飲み屋に通い、ギャンブルに熱を上げていればサラリーマンがコツコツ貯めた貯蓄なんてすぐに吹き飛んでしまうのだ。

「既婚者は住宅ローンに教育費などとにかくお金がかかる」という主張をよく目にする。しかし、独身ならそれらは不要で老後資金も楽々貯められるはず、という考えはあまりに浅はかと言わざるを得ない。独身アラフィフおじさんの孤独を癒す行為は実はめちゃくちゃコスパが悪いのだ。

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