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「独身ロスジェネおじさん」が味わう地獄の現実

社会
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そして恐ろしいことに、そんな独身アラフィフおじさんを狙う詐欺師も沢山存在する。お水の女性による結婚詐欺や、女性を紹介するとうそぶき金をせびる半グレや反社もどきのオヤジ……そういったハイエナたちに群れから孤立したガチ恋おじさんは常に狙われているのだ。結婚して沢山の人間とかかわり、信頼関係を築いている親父さんであればすぐに気が付くような怪しい話でも、相談する相手もいない独身中年はあっさり引っかかってしまう。人間も動物であり、群れから孤立することは身を危険に晒す行為なのだ。

こうして家族がいれば家族旅行や新居購入に使われたであろうガチ恋おじさんの貯蓄は、場末のスナックや詐欺師の懐を潤すことに使われてしまうのである。あまりに悲しすぎる現実だ。貯蓄を失った独身老人を最後まで癒してくれるのはパン屑だけで集まってくれる公園のハトだけである。

人生100年時代と書かれた保険会社の看板を駅で目にしたが、何かを成すための時間はせいぜい50年までである。伸びたのは50歳までの人生を振り返り反芻する時間なのだ。結婚や子供、孫などの振り返るものがない人にとって人生100年はあまりに長すぎる。

結婚が万人を幸福にするとは限らないが、大多数の人々は結婚することで人生の幸福度を上げることができる。まだチャンスが残されている若者たちは是非とも結婚へ向けて前向きに人生のスゴロクを進めてほしい。

ロスジェネの屍を越えていけ。

文/古橋賢治
初出/実話BUNKAタブー2023年8月号

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