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今後も価格高騰は止まらない令和のコメ騒動

社会
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政府が満を持して「備蓄米」を放出するも小売店での価格も連日高止まり。はたして、備蓄米はどこに消えたのか? その行方と、政治に利用されつづけた“コメの歴史”を紐解く──。
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コメは結局高いまま

コメ不足問題がいったいいつ、そして本当に収束するのか。答えはノーだ。

昨年8月にスーパーの棚からコメが消え、供給が追いつかず値段が爆上がりし、政府は異例の備蓄米放出を行ったが、効果はなく高値を推移したまま。

農林水産省が5月7日に公表した全国のスーパーで売られた米の平均価格は5キロ当たり税込み4233円と、なんと17週連続で上昇した。新潟県の農業法人幹部はこう吐き捨てる。

「農水省の調査も不十分で追いついていない。何が起きているのか解明できておらず、『コメ騒動』なんかじゃない、もっと深刻でコメをめぐる『闇』と言っていい」

国会では、一連のコメ不足に対して野党が農水省に調査状況を追及すると、「コメの生産量は増えているのに、行方がわからなくなっているコメが21万トンある」と答弁したのだ。コメが行方不明なんていうことがあるのか。21万トンははたしてどこへ行ったのか。

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行方不明のコメへ何処へ?

行方不明のコメが発生する原因の一つについて、農水省OB「流通過程で行方不明になっているコメが結構あるんです。コメは、農家が作ったものをJA(農協)などの大きな集荷業者がまず集める。そこから卸売にいくという流れが基本なんですが、小規模の取引をする仲介の卸売業など販売事業者が直接農家から買うというルートも存在しています」

同OBは、このもう一つのルートが問題だと話す。

「これまでの法律の中ではコメの流通の多様化が進められ、SNSやホームページなどでも農家と消費者が直接やり取りできるようになってきたんです。農家にとってみれば、自由に販売できるルートの確保は、自由な農業のために必要だし、仲介などコメの販売事業にいろんな企業が自由に参入できるので決して悪いことばかりではない。そうやって自由に流通して扱えるコメの取引量は20トンを境にしています。20トン以上の取引については国への届け出が義務付けられていますが、20トン未満の場合は必要ありません。しかし、言い換えれば、20トン未満の取引がたくさん発生した場合、コメがその後どう流れ、どこに保存され、どう商売されたのかは把握できないんです」

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