第482回 ジャニー喜多川が亡くなってからのマスコミにモヤモヤ
9月7日、故・ジャニー喜多川氏による性加害に関して、ジャ●ーズ事務所が4時間超に及ぶ記者会見を行った件、みなさんはもちろんご存じよね?
この会見には、ジャニー氏の姪で、4日付で社長を辞任した藤島ジュリー景子氏、新社長に就任したヒガシこと少年隊の東山紀之、子会社・ジャ●ーズアイランド社長のイノッチこと井ノ原快彦、木目田裕弁護士が登壇。性加害は事実であると認定、謝罪したうえで、ジャ●ーズ事務所の社名は当面変更しないこと、事務所として被害者救済、補償に全力を注いでいく方針などが明らかにされたわ。
「なぜ登壇者全員が眼鏡をかけていたのか」とか「イノッチの好感度が上がったのは計算通りなのか(そうなるよう役割分担が行われていたのか)」といったあたりも含め、会見内容に対する細かいツッコミどころや気になる点はたくさんあるけど……。アタシ的には、実際に性加害を行ったジャニー氏や、パワハラを行ったりメディア等に忖度をもとめたりしていたとされるメリー氏が亡くなり、海外のメディアが報道し国連が介入してからようやくいろいろなことが動き始めたこと、これまでずっと忖度しまくっていたマスメディアがここぞとばかりに攻撃する側にまわっていることに、非常にモヤモヤしているわ。
もちろん、ジャニー氏やメリー氏の行動にそもそもの問題や責任の所在があるのはたしかだし、今からでも事実を明らかにし、しかるべき対策をとるのは大事なことだと思うの。ただ、絶大な権力を持っていた2人が亡くなり、「責めてもいい」という空気が出来上がると、関係者全員がこぞってジャニー氏とメリー氏にすべての責任を押しつけ、「黙認」「忖度」という形で協力してきた自分たちの責任から目を背けるのはどうなのかしら。それって、たとえば太平洋戦争後、戦争の責任を「戦犯」に押しつけ、戦争に協力してきた自分たちの責任から目を背けてきたマスメディアや一般市民の姿にも通じるのよね。