全曲英語で歌うピンク・レディー
――そしてピンク・レディー!
架乃 これはピンク・レディーがアメリカに行ってた時に、向こうで発売されたアルバムです。
――タイトルもズバリ『Pink Lady』、アメリカのエレクトラ・レコードから1979年にリリースされています。全曲英語で歌っているアルバムですね。
架乃 ピンク・レディーさんの楽曲はある程度知ってるんですけど、アメリカに挑戦している時の曲は知らないので、レコードで初めて聴くのもいいなって思って。これ、ジャケットが可愛いと思いません?
――ピンクのバックにちょっとイラストっぽく着色された2人が並んでいるというジャケットですね。
架乃 映画みたいな雰囲気ですよね。私の祖父が映画の看板を描く仕事をしていたんですけど、それっぽい感じだなって。
――昭和の曲と今の曲の違いは感じますか?
架乃 今はサブスク対応なのか、イントロがなかったり、サビが最初にきたり、テンポめっちゃ早いとか、そういう曲が流行ってますけど、昔はテクノがあって、フォークがあって、アイドルの曲もあって、演歌があってって、バラバラな曲が同時にヒットしてたのがスゴイなって思います。
――しかし、架乃さんがこういう昭和歌謡が好きという話をすると、ファンの人とかすごく喜ぶんじゃないですか? 年上のファンが多いでしょうから。
架乃 喜ばれます。おじさんキラーとか言われます(笑)。そんなつもりじゃないのに。でも、喜んでもらえるなら、まぁいいかなって。
――そりゃあ嬉しいですよ。自分が好きな子が、自分の時代の曲を好きだって言ってくれるなんて。
架乃 私のDVDの発売イベントの会場とかで、私が作った昭和歌謡のプレイリストとか流してるんですよ。そうしたら、やっぱりファンの人めちゃくちゃ喜んでくれて、「いつも待ち時間長くて退屈しちゃうんだけど、曲聴いてたら楽しんじゃって、アッという間だったよ」って言ってくれる人もいて、それは嬉しかったですね。
取材・文/安田理央
写真/武馬怜子