PROFILE:
長谷川豊(はせがわ・ゆたか)
元アナウンサー、経営者、事業家。フジテレビ時代には『情報プレゼンターとくダネ!』『めざましテレビ』のアナウンサー、競馬実況を担当。2017年に衆院選に立候補するも落選。その後、政界を引退し、現在は広告代理店を経営。
女子アナの接待が普通の時代
2024年末の発覚から世間を騒がせ続けている元SMAPの中居正広の女性問題。中居本人は9000万という超高額の示談金を払ったからか「今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました」と余裕綽々なメッセージを発表したが、軒並みテレビやCMからの降板が発表され続け、引退するに至った。
相手の女性と報道される女性アナウンサーがかつて所属していたフジテレビは、この問題について会社ぐるみの関与を全面否定したが、同局関係者が女子アナをタレントに「献上」することが常習化していたとの報道も飛び出し、問題が収まる気配は一向にない。
フジテレビに13年間在籍し内部を知り尽くし、退局後も古巣に対して様々な提言を送っていた長谷川豊氏に、フジテレビの問題点や、女子アナを中居に献上したと噂されるプロデューサーの素顔についてたずねた。
――中居の性加害トラブルの一報を聞いた時は意外でしたか? それとも、フジテレビならありうる話だと思いましたか?
「当初は事件の詳しい内容を聞いていなかったので聞き流していました。しかし、週刊誌で詳細が報じられ、その後実際に何があったかを近しい局員たちから確認して驚きました。僕の在籍時も多少は下品な接待がありましたが、女子アナを露骨に上納するようなことはさすがにやっていませんでした。全容を訊いて我が耳を疑ったというのが正直な感想です」
――ご自身が『とくダネ!』などで男性アナとして活躍していた時、スポンサーとの会食の席でセクハラをされて嫌な思いをした経験はありましたか?
「僕自身は嫌な思いはしていません。というのも、当時は現在の常識に鑑みれば許されないことも許容される時代でした。僕もセクハラ程度は許せる人間。我慢というか、あの時代はそもそも軽いセクハラを流せる人間でなければ、やっていけなかった。僕は酒席ならば多少の下品なことも許容していました。ただ、時代の変化を考えると、今の若い子には許されないことだと思っています」
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