第21回 セラピストを疑ってみる
起死回生を狙って、店名を「カラマーゾフ」から「ふくらみカルテ」に変更して4カ月。
2ルームのうち1ルームを東武東上線下赤塚駅から、同じ東上線の大山駅に移転させてから3カ月。
多少はなにか効果があって然るべきだと思うのですが、一向に数字は上向かず、延々と赤字を垂れ流し続けています。
もちろん経営努力が不足していることは否めません。しかしここまで不人気ということは、セラピストのサービスに問題があるのでは…、と思ってしまうわけです。セラピストのルックスはともかく、サービスばかりは密室で行われていることなので確かめようがありません。自分で施術を受けてみるという手もありますが、正直、セラピストがオーナー相手に良くも悪くもお客さんと同じ施術をするはずもないでしょう。
そこで今回は一計を案じまして、業界では有名な自称“カリスマ風俗客”のヒクソン☆高田さんにお願いして「ふくらみカルテ」にお忍びで行ってもらうことにしたのです。とはいえ風俗に生涯で4500万円使ったカリスマ風俗客として知らぬ者はいないヒクソンさんですが、メンエス経験も豊富なんでしょうか? ちょっと不安なんですが…。
「何を言ってるんですか! コロナ以降はもっぱらメンエスしか行ってませんし、メンエス歴18年、通った店は200軒以上、使った時間は5万分、自称メンエスキングダムですよ」
大変失礼しました。ということは単純計算でメンエスに900万円以上使ってるってことですよね? しかも絶対に返ってこない金…。メンエス経営の累積赤字500万円ごときでガタガタ言っていた自分が恥ずかしいです。
そんなわけで、ヒクソンさんにお願い! 基本料金の半額はこちらで持ちますので、ウチのメンエス行っていただいていいでしょうか? 戻ってきたら忌憚のないご意見聞かせてください! あと予断が入るといけないので、セラピストの情報とか一切お伝えしません。まったくの白紙の状態でサイトを見るところから始めてもらえたら。