ネギソースが魅力的な油淋鶏からスタート
首都圏に展開する大人気のスーパーマーケット「OK」(オーケー)。
その圧倒的なお値安感に魅了されるファンは数知れず、TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』の人気企画「スーパー総選挙」で4年連続の1位を獲得。店舗数も増加の一途で、公式HPを見れば以下の有様なのである。
人によっては「オーケーストア」と呼称することも多いこのお店、どうしてそんな安いの? と言いたくなる値段付けも魅力だが、「OKの真価は惣菜・弁当にある」とする愛好者も多く、「OKのピザは絶品」「ミニサイズの弁当が気がきいている」「おにぎりが安いのに美味しくて驚愕」などなど絶賛の声が続々。
ならばと、OKの弁当売り場を覗いてみたのだが……。
え? マジでどれもこれも300円くらいじゃんか……安すぎるだろ!!
気づけば私は弁当を抱え、自らのデスクに座っていた。
というわけで、複数回に渡ってOKの弁当を食べてレビューを書きたいと思う。
なにせ売り場には10を下らない種類の激安弁当がズラリ並んでいた。そうそうネタが尽きないラインナップだ。比較すればオススメもお伝えできる。
「まぁ、安かろう悪かろうって可能性もあるしな」と息を整えつつ、1つ目の弁当に手を付ける。
322円(299円+税)
(※オーケークラブ会員は上記から3%相当額割引)
カロリー:792kcal
タンパク質:18.9g
脂質:33.3g
炭水化物:106.6g
食塩相当量:2.3g
オカズは4種類。油淋鶏(ユーリンチー)、小松菜と人参の煮物、紫の漬物、油淋鶏の下に敷かれたケチャップスパゲッティ。以上だ。
少々寂しいような気もするが、ここは弁当の値段を思い出して納得するべきだろう。なにせ今はマクドナルドのハンバーガーが1つ170円。すき家の牛丼が並盛1杯400円の時代なのである。
対して米飯は思いの外たっぷり。値段を感じさせないボリュームだ。
さて。と、おもむろにメインの油淋鶏を箸に持つ。
あれ?
あららら。
あらまぁ。
鶏肉が分厚いところで約8ミリ! OKさん、すごいじゃないですか。
この数字を「え? コロモだらけってこと?」と考える人は、スーパー惣菜の世界を舐めている。はっきり申してこの8ミリは、とても良心的だ。
世の中には3ミリの薄い肉が天地各10ミリの極厚コロモでサンドされている、なんてシロモノがゴロゴロしている。
肉が厚くてコロモが薄い、という主従関係が狂ってないだけで御の字。それどころか今回の油淋鶏は「肉だらけ」と言って過言じゃないレベルなのだ。
しかもである。このコロモを噛むと「ザクリ」。思わぬ刺激に驚かされる。パッケージに書かれた製造時間は当日9時10分。食べた時間は15時15分。6時間を超える時間を経てもなおこの食感である。
乾いたコロモの「ザクリ」に、ソースに濡れたコロモの「フニャ」。加えて鶏肉の豊かな噛みごたえに溺れながら白米がどんどん進む。
素材感の活きた煮物、酸味豊かな漬物のアクセント、そしてオジサン好きするふにゃふにゃスパゲティについては、次回以降の連載原稿に譲りたく思う。
人心地ついたころには、一気呵成に食べ終わっていた。
文・撮影/東山セレクトショップ