来たれ夏! ビビンバを食え!
首都圏に展開する大人気のスーパーマーケット「OK」(オーケー、人によっては何故かオーケーストアと呼称)。その圧倒的なお値安感に魅了されるファンは数知れず、歓喜の声に誘われた私もあれこれ弁当を食べることにした。
というわけで、夏が来た! いや、今日はまだ涼しくて夏っぽくないけど、百歩譲ればほとんど夏だよねって感じ。
なので常温系の弁当を食べることにする。
ついでに野菜もとれる。
野菜といえばビタミン。ビタミンといえば夏の日差しに傷ついたお肌をリペアするのでマストバイである。
328円(304円+税)
(※オーケークラブ会員は上記から3%相当額割引)
カロリー:563kcal
タンパク質:18.7g
脂質:16.3g
炭水化物:88.9g
食塩相当量:2.9g
さて、見ての通りのビビンバ。
彩りが鮮やか。玉子表面のツヤツヤ・ぷりぷり感も相まって食欲をそそる仕上がりだ。
具はまず、細切りの大根キムチ。ナムル各種(豆もやし、ワラビとキクラゲ、ほうれん草)。中央に鎮座する温泉卵と前後に肉味噌。以上、総計6種の座組みに加え、コチュジャンのタレである。
豪華じゃない?
豪華だよね。
皆さん、ビビンバを自分で作った経験がある人はいるだろうか。
ビビンバじゃなくて、冷やし中華でもいい。
何を言いたいかというと、具が最低3種類。願わくば5種類はないとカッコつかないタイプの料理は、自分で作ろうと思うと血反吐を吐くほど面倒臭いということだ。
料亭の炊合せが、それぞれに最適な火通し・調味をほどこすため、全ての具を別個で煮るかの如し。
そんな鬼メンドくさ料理が300円ばかりで目の前に。
控えめに言って最高である。
では、さっそく失礼して。
ふん!
ぬおおおっりゃ。
さあ、いただきます。
美味い。
いや、マジで美味い。
「個別の具材がどれも上等」とはさすがに言えない。値段相応なものも混ざっている。しかし、すべてが一気呵成に舌を刺激すれば、満面の笑みでニコニコOK。みんな違ってみんな良い。みんなが合わさるともっと良い。
塩っぱさ、甘さ、辛さ、酸っぱさ。各種要素が混ざり合い、皿の上の小宇宙。
さらにボリボリ、グニグニ、トロトロ。食感も楽しい楽しい。美味しいぞ。
人心地ついたころには、一気呵成に食べ終わっていた。
最後にひとくさり
しかしなぁ、と腹をさすり、想いを馳せる。
こんなに美味しいビビンバでも、「ぐっちゃぐちゃにかき混ぜたビジュアル微妙すぎ問題」が常につきまとうのは仕方がないことなのだろうか。
自宅でひとり「お行儀悪いメシ」として食べる分にはOKだし、バブル期の焼肉屋でビビンバが流行したのはそのお行儀の悪さこそが卑猥な行為・共犯関係を演出する小道具として機能したところがあるだろう。
でもねぇ、昼間のオフィスでぐっちゃぐちゃにかき混ぜるの、ちょっと躊躇したんだよなぁ。人目を気にしちゃったものなぁ。
そんなこと気にせずに「こういうモンなんで」と堂々と食べれる自分にアップデートしたいものである。
味は美味しいからね。
文・撮影/東山セレクトショップ