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電車はヤバい輩が集う悪夢の空間

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日本の主要な交通インフラである鉄道。1年間で延べ250億人、1日あたり7000万人が乗っている電車に求められるのは絶対的な安全のはずなのに実際はどうだろうか。そのあまりにも危険すぎる実態を、密室の車内で起きた凶悪犯罪の数々から探っていこう。
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電車とは人殺しのための狩り場

2021年10月31日、コロナ禍にもかかわらずハロウィンで浮かれる者たちが少なからずいた、東京の夜8時頃。

新宿へ向かう京王線特急上り10両編成の前から8両目に座っていた若者が映画『ジョーカー』を模した衣装を着ていても、誰も気に留めなかった。調布駅を出た特急電車はしばらく駅には停まらない。すると、それを見計らったかのように席を立った若者は72歳の男性に向けて殺虫剤をかけ、刃渡り30センチのナイフを胸目がけて突き刺したのである。異常事態に気づき、逃げ惑う乗客、追う若者。前に2両進んだところで、2リットルのペットボトルに入れて持参したライターオイルをまいて火を点けた。

密室の車内で燃えさかる炎。

乗客が非常ドアコックを操作すると車両は国領駅で緊急停車した。しかし車両ドアとホームドアの位置がズレていたため、出ることができず、狭い窓から死に物狂いで脱出せざるを得ない惨状に。その様を座って見ていた若者は、ナイフ片手にタバコを吹かしていた。

駆けつけた警察官に取り押さえられた服部恭太容疑者(24歳)は後に取り調べで、こう語っている。

「仕事や人間関係で失敗し、死にたかった。自分では死ねないので、2人以上殺して死刑になりたかった。計画通り、殺せなくて残念」

死にたいなら勝手に死んでくれと言いたくなる凶悪犯罪が起きてしまったのである。重軽傷を負わされた、容疑者とは無関係の17人は「運悪く同じ電車に乗っていたばかりに……」としか言いようがない。

しかし、無差別に人を殺したいのならば、なぜハロウィンで人がごった返している渋谷のスクランブル交差点とかではなく、電車の中だったのだろうか。容疑者は「小田急線の事件を参考にした」と言っている。

東京五輪開催中の8月6日、午後6時半頃。新宿行きの小田急線快速急行の車内で男が刃渡り20センチの牛刀で20歳の女子大生の胸を刺し、女性が逃げようとするところを捕まえて背中を複数回切りつけた。その後も手当たり次第に乗客を襲い、10名に重軽傷を負わせたのである。男は床にサラダ油をまいて火を点けようとしたが、上手くいかなかったのが不幸中の幸い。

この事件を真似たのが、冒頭のジョーカー男である。

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