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「このバカ漫画がとんでもない」植地毅のTOP3

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バカ漫画。定義はないが、バカな漫画であることはたしかだろう。当然ギャグ漫画もその範囲内だ。とびきりバカだと思う作品を、バカ漫画のスペシャリストたちに選んでいただいた。今回は植地毅さん。

PROFILE:
植地毅(うえち・たけし)
専門分野はジャンル映画、漫画、ゲーム、反体制音楽などボンクラ趣味全般の五十路売文家兼デザイン業。座右の銘は「橋のない川に橋をかけるのが男の仕事」。
X:@DEADANDBURIED5

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ここまで露骨な容姿変更は他に類を見ない

今月のオーダーは「バカ漫画で3本選出」だが、何をもってバカとするかは選出者の自由ということなので、今回もまた筆者の得意分野であるグルメ漫画より「バカ度が高い勝負・容姿・そして読後感」を基準にデッキを組んだら、偶然にも全てが「料理+学園もの」という結果になったので早速解説したい。

まずは『私立味狩り学園』(原作・あかねこか/漫画・谷上俊夫/全11巻)

昭和末期のバブル真っ只中に『少年チャンピオン』(秋田書店)にて連載された本作は、並外れた食い意地と天才的な料理の腕を誇る高校生・天堂竜馬が主人公。料理界の支配を目論む剛大グループの野望を打ち砕くべく、その才能を見込まれて正義の料理専門学校「私立味狩り学園」にスカウトされた竜馬が、高慢なライバル・鬼崎と料理教育の覇権を奪い合うグルメバトルを展開する。本作の何がバカかといえば、肝心の料理勝負が味とは無関係なデスマッチ一辺倒である点につきる。岩に刺さった伝説の聖剣ならぬ包丁争奪戦編では、落ちたら即死の高所にクレーンで吊られながら料理したり、課題食材が土がだったり、電気で味付けしたりと完全に常軌を逸しており、実に秋田書店作品らしいマッチョな魅力が溢れている。

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バカ勝負が『味狩り学園』ならば、その強引な展開が異彩を放つ『味ラクルボーイ』(原作・寺島優/漫画・小島利明/全4巻)も外せない。

「料理は心だ!」をモットーに一流の料理人を目指す少年・香月慎吾が持ち前のガッツと工夫でバトルを繰り広げる料理学園物語だが、問題なのは主人公香月が、初登場時は3頭身の子供キャラなのに最終4巻では8頭身のイケメンに何の説明もなく変貌してしまう「メタモルフォーゼ」が、とにかくミラクルなこと。それをバカ展開と呼ぶのは容易いが、ここまで露骨な容姿変更は他に類を見ないので、その奇跡を是非その目で確かめてほしい。

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