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「このバカ漫画がとんでもない」植地毅のTOP3

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大トリを飾るは『大食い甲子園』(土山しげる/漫画ゴラク/全6巻)だ。

本来なら料理人が主人公であるグルメ漫画の定石を逆手に取り、ひたすら「喰う」側のフードファイターを描いた『喰いしん坊』(全24巻)は、その着眼点の斬新さと漫画でしか描けない荒唐無稽っぷりが評価され、2007年には日本漫画家協会優秀賞を受賞。その期待の続編として連載開始された『大食い甲子園』は、そのタイトル通り本作の世界観は「高校野球ではなく、高校大食いが日本全国規模で毎年夏に開催」という土山流の異世界設定が炸裂。予選敗退が続く岡山の桃太郎高校の「大食い部」に、無頼の新監督・盛山空太郎が赴任。弱小部員たちを猛特訓で鍛える大食い×スポ根ストーリーが展開する。全国大会予選ではマグロ一匹を15分で骨にする「ピラニア食い」など、全国の若き強豪大食いアスリートたちが大真面目に戦うという、前作以上に馬鹿馬鹿しいエンタメ性に溢れていたのだが、惜しむべくは連載中の11年に東日本大震災が発生。土山先生が「この惨状では全国決勝を描く気になれない」と宣言し唐突に連載終了したことに尽きる。

以上の3作はいずれも知名度はやや低いが、全て電子書籍化されているので、これぞグルメ漫画の谷底を味わえると激レコメンドしたい次第である。

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文/植地毅
画像/『私立味狩り学園』1巻(原作・あかねこか/漫画・谷上俊夫/ビーグリー)
初出/『実話BUNKA超タブー』2025年1月号

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