PR
PR

「このバディ漫画がとんでもない」植地毅のTOP3

エンタメ
エンタメマンガ
PR
PR
最近、バディという言葉をよく耳にする。バディとは名コンビを指すようだ。多分、「相棒」という意味なのだろう。そんな「2人揃えば最強!!」なバディ漫画を、有名識者たちに挙げてもらった。今回は植地毅さん。

PROFILE:
植地毅(うえち・たけし)
専門分野はジャンル映画、漫画、ゲーム、反体制音楽などボンクラ趣味全般の五十路売文家兼デザイン業。座右の銘は「橋のない川に橋をかけるのが男の仕事」。
X:@DEADANDBURIED5

PR
PR

グルメマンガにおけるLet’sダチ公マインド

筆者の得意ジャンルのグルメマンガより選出してデッキを組んだが、料理の世界は職業柄ソロ活動メインのせいか他ジャンルよりも相棒ものが少なく、スポーツや不良ものなどに比べ相性が難しくて失敗に終わる傾向がある。その筆頭といえるのが『将太の寿司2 World Stage』(全4巻/寺沢大介/講談社)である。前作は44巻に及ぶ大長編だったが、この続編は僅か4巻で打ち切り終了に…。その原因は前作の主人公・関口将太の息子「将太郎」と、ライバル佐治安人の息子「将太」とのW主人公設定の導入失敗に加え、東京とパリの二都が舞台となった国際寿司バトルのテーマが絞り切れなかったことに尽きる(その挑戦精神は評価したい)。

PR

『ふたりソロキャンプ』(既刊19巻/出端祐大/講談社)は、タイトル直球のバディ系ラブコメ野営ウンチクマンガで、実写ドラマ化されたヒット作。上級者で無頼な風貌の巌と超初心者の女子大生・雫が出会い、お互いに料理の紹介や道具の知識を披露しつつ距離を縮める物語だ。確かにソロだと登場人物1人の独白のみで全く話が弾まないので、様々な知識欲を満たす付加価値を追加し、令和らしいコスパ高いマンガに仕上げたのがヒットの秘訣か。

『めしばな刑事タチバナ』(既刊56巻/原作・坂戸佐兵衛/作画・旅井とり/徳間書店)は、B級グルメの魅力を語り尽くす目的で相棒システムが導入されている。刑事もの定番の設定を利用し、高級志向や貧乏性、うるさ型といった細かい相棒の役割分担によって繰り出される軽妙なめしばなこそ、本作最大の魅了といえる。

孤独もいいけど、時にはLet’sダチ公マインドも必要なのかもしれない。

「このバカ漫画がとんでもない」ロマン優光のTOP3
「このバカ漫画がとんでもない」天久聖一のTOP3
「このバトル漫画がとんでもない」劇画狼のTOP3
「この漫画の最終回がとんでもない」根本敬のTOP3
「このバトル漫画がとんでもない」白正男のTOP3
「この漫画の最終回がとんでもない」吉田豪のTOP3

文/植地毅
画像/『将太の寿司2 World Stage』(4)(寺沢大介/講談社)
初出/『実話BUNKA超タブー』2025年5月号

タイトルとURLをコピーしました