「エヴァンゲリオン」のスタジオカラーと「ガンダム」のサンライズが、組んで作った新しいガンダムが大受けしてます。とりわけファーストガンダム原理主義のおっさんたちは、なにか言いたくて仕方ないようなのですが…。
一年戦争でジオン勝利の世界線
ガンダムシリーズ最新作『機動戦士ガンダム ジークアクス』の劇場先行版が大ヒット。とりわけファーストガンダム世代のおっさんたちが狂喜乱舞しています。
その理由は簡単です。本来のガンダムは、第1話で民間人のアムロ(天パの主人公)が偶然、乗ってしまったガンダムが大地に立って、そのままニュータイプ能力が開花しちゃって、そのおかげで地球連邦がジオン公国に一年戦争で勝利するって話ですが、ジークアクスではシャア(インド人少女が好きなマザコン)がいきなり、ガンダムの奪取に成功、そのガンダムを赤色に塗り直し、自分が乗って無双してジオンを勝利に導くという世界線のお話になっています。
しかも導入のカット割りからBGMまで旧作を踏襲、遠い昔に見たことのある絵と音がおっさんのハートを直撃。その上、本来アムロの台詞だったものをシャアに喋らせたりされた日には、うれしくなって魂すら揺さぶられる有様です。
はっきり言います。ジークアクスを見たおっさんは、もう我慢できなくなって、誰彼構わずガンダム話をふっかけたくなって仕方がなくなる心の病にかかるのです。それくらいこの作品には、対おっさん用のトラップが仕掛けられまくっているというわけです。
しかし、あえて言いたい。そんな見え見えの罠にかかるおっさんはカスであると。
まっとうに新規のガンダムを作っても受けるかどうかわからないから、ほぼ確実に勝利の約束されたファーストガンダムパラレルワールドをやっているわけです。それは過去の遺産に下駄を履かせてもらって商業的な成功を狙うというクリエーターにとって唾棄すべき行為に他なりません。