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さん付けを欠かさない理由:根本敬の「蛭子能収タブーなし!但し『ぼぼ』は禁句」連載11

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第11回:さん付けを欠かさない理由

「人生の目的は死なないこと」とは、10年数前に出た、蛭子能収日めくりカレンダーにある言葉だ。

齢60代に入ったそのあたりからよく本人もそれを口に出したり書いたりするようになった。

しかし、よく聞いてみると昔から「あれ?」とか「どうして?」という幾つかの疑問が解けていったのだった。

死んでしまう原因は病気や事故などがまずあげられるが、その辺はあまり気にならない。蛭子さんの中には常に殺人、つまり殺されるという死に方が気になるのであった。

蛭子さんは昔からどんなに相手が歳下だろうと、10代の高校生くらいからどんな野郎だろうと必ず「〇〇さん」とさん付けで呼ぶ。

とにかく歳下、若造だろうと呼び捨ては厳禁、君付けすらもNG。

それは少しでも怨みを買わない、買うと殺されるリスクが高まる、すなわち人生の目的が台無しになってしまう。そのリスク回避まで考え、それがゆえのさん付けだと知り驚いた。

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しかし、さん付けより言動のなかに他人を怒らせて殺されるようなことは散々言ってきただろうに。

とはいえ殺されないためのリスク回避はさん付け以外にもこんなことが約40年前まではあった。

路上でビラやチラシを配っていると、必ず受け取りしかも「どーも、どーも」と配ってる相手に礼を言う。どんな不用なチラシでも捨てないで一旦家に持ち帰り、数日置いておく。そして「もういいだろう」とい頃合いをみてゴミ箱に捨てるのだった。

しかし、漫画家として売れ出すと多少図太くなり、「どーも、どーも」と受け取っても角を曲がり配ってるヒトが見えなくなるのを確認して道に捨てるようになったという。

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