※本記事は前・中・後編の「前編」です。
【中編】食通「焼肉って本当にまずい料理」の真実:「素人に焼かせるなよ」「味しないでしょ」
【後編】食通「焼肉って本当にまずい料理」の真実 後編:「精肉店か、ちゃんとしたレストランへ行け」
焼肉はバカが好む似非グルメ
途切れることなくテレビや雑誌、インターネットから垂れ流され続ける美食情報を見るまでもなく、この世はめちゃくちゃ美味しい食べ物だらけですよね。特に東京や大阪は世界でも有数の美食都市だし、その他地方都市にも世界中の食通をうならせる美食が溢れんばかりです。そんな日本に住む我々のことですから、「美味しいものが大好き」「美味しいもの食べた〜い」と言ってはばからないグルメさん、今だとフーディだとか言うんですかね。そういう人々が沢山いるのも納得なわけです。
ですが、そんなグルメさんの口から「焼肉が好き」という言葉が聞こえてくると、「あ、エセでしたか。さようなら」、そう思わざるを得ません。なぜなら、少しでも食べ物の味が判る人間ならば、焼肉などという最低料理を食べずにすむよう、必死に避けるのが当たり前だからです。
まぁ、普通、わざわざ対面で「焼肉嫌いなんだよね」とか言いませんからね。角なんて立てません。だからバカは疑問を感じることさえなく、焼肉ウメーウメーと言い続け、バカにされながら死んでいくわけです。当記事を目にしたとしても「いや、焼肉嫌いとか言ってるヤツ、オレの周りにひとりもいないから!」とか言っちゃうわけです。痛ましいことですね。
では、なぜ焼肉が全然美味しくない激ショボグルメなのか。その理由を、いくつかあげてみましょう。
細切れ肉は難しすぎる
まず、焼肉って、薄く細かく斬った肉を焼く料理ですよね。でも、肉って大きな塊のまま焼いたほうが、絶対に美味しいんです。
世界ではありとあらゆるジャンルの名だたる料理人が日々、いかに肉を美味しく焼くか、知恵を絞って考え続けているわけですが、彼らが確立した肉焼きテクニックは、肉を弱火のフライパンの上でコロコロ転がしてみたり、高温の油の中で揚げ焼きににしてみたり、フライパンごとオーブンにツッコんでみたり、現在流行中の低温調理機で処理した後に表面を炙ってみたりと様々なわけです。
で、どれもすべて共通して、いかに表面に香ばしい焦げ目を作りつつ、内部の肉をいかに絶妙な温度帯で加熱するかに腐心した末にたどり着いた結果なんです。