理由18 一進一退の試合が描けない
バスケの魅力は得点が入りやすく、シーソーゲームになるところ。しかし『スラダン』を見てみると、どちらかが流れを掴み一方的に攻め込むシーンばかりだと気づく。野球じゃないんだから。
理由19 眼鏡を差別的に描きイジメを助長
小暮をメガネ君と呼んだり、宮益をヒョロヒョロのガリ勉のように描いたりと、眼鏡をした人間を意図的に貶めている。メガネ君とイジメられた小学生が何万人もいたと思うと胸が痛む。
理由20 画力を絶賛されるがNBAからのトレース
『スラダン』をトレパクしていた末次由紀は作品回収の処分を受けたが、NBAの公式写真を無断でトレパクしていた井上はノーダメ。ダブルスタンダードでは?
理由21 八村や渡邊の方がすごいのに今更復活されても…
現実世界で、魚住より大きい八村塁や渡邊雄太がNBAで3Pをバンバン決めて大活躍しているのに、フィクションでわざわざレベルの低いバスケを見せられても興ざめだ。
理由22 名言がたいしたことない
「諦めたらそこで試合終了だよ」
安西の一番有名な台詞だが、当たり前すぎ。語尾が「だよ」と「ですよ」の2パターンある。
「安西先生……バスケがしたいです」
三井の自業自得というだけの話。それに誰からもバスケを禁止されてないが、誰に断りを入れてるのか謎。
「リバウンドを制する者は試合を制す」
冷静に見れば、ただのバスケの格言で名言でも何でもない。それだけ作中に名言がないのか。
「いいからテーピングだ!」
怪我でも気合いで出場する赤木のスポ根発言。社畜の人がこの言葉を聞いて元気をもらってそうだ。
「左手は添えるだけ」
ステフィン・カリーやノビツキーは左手はボールを支えるために使っているそう。嘘を教えるな!
「天才ですから」
桜木の口癖で作品最後の台詞。桜木は本当に身体能力的に天才だから、優生思想の類いだろうか。
やっぱりしょぼい
いかがだろうか?
漫画内の描写をこと細かく見ていくと、矛盾点やご都合主義、納得のいかないシーンがたくさんあることに気いたはずだ。誰かは知らないが『スラムダンク』の作者は『黒子のバスケ』を百回読んだ方が良いだろう。
初出/『実話BUNKAタブー』2023年2月号