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つんく♂の筋の通った硬派な生き方:ドラァグクイーン・エスムラルダ連載484

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第484回 つんく♂の筋の通った硬派な生き方

かつてロックバンド「シャ乱Q」のメインボーカルとして活躍し、モーニング娘。など数多くのアイドルの総合プロデュースを務め、9月20日に著書『凡人が天才に勝つ方法』を刊行したつんく♂さんが、19日放送の『ぽかぽか』(フジテレビ系)にゲスト出演。自身が「天才」と言われることについては「気持ちいいけど、自分では凡人だと思っている」と語り、「天才だと思ったタレントは?」という問いには「辻希美は器用。松浦亜弥は上手いけどなんでもこなす子ではない。モーニング娘。はある種凡人の集まり。あの子たちに合う曲を、時代やメンバーの顔ぶれを考えて作る」と回答していたわ。

実はアタシ、ヒットしていた当時はシャ乱Qにあまりハマっていなかったし、モーニング娘。が誕生した『ASAYAN』のことも、最初のうちは「話題作りのためになりふり構わない感じ」があまり好きになれず、ちょっと斜に構えてみていたの(もっとも、最終的にはまんまとハマって毎週観ていたし、モーニング娘。やCHEMISTRYとかのASAYAN出身歌手も大好きになったけど)。

でもね……。今になるとわかる、つんく♂さんのすごさ。

2014年に、「つんく♂さんが喉頭がんの手術で声帯を摘出した」と知ったときは、「歌う仕事をしていた人、音楽が好きな人にとって、声を奪われるというのはどんなに辛いだろう」「自分だったら耐えられるだろうか」と思ったんだけど、その後、「食道発声法」のトレーニングをしていると知ったり、筆談でさまざまな番組に出演されているのを見たりして、その強さに感動したし、「人には、たとえどんなに辛い状況におかれても、前を向いて生きる力が備わっているんだな」とあらためて気づかされたわ。

あと、つんく♂さんが、過去に取材記事等で「20歳くらいになったとき、自分の好みにはまりそうな子は、どれだけ光っていても選考から外す」「気に入った子だけに何かを買ってあげたり、歌の割り当てを増やしたりは絶対にしなかった」と語っていたのも印象的。「ぽかぽか」では、曲の作り方について「シャ乱Q時代から、根本にあるのはロック。時代に媚びない。じゃないとブレる」とおっしゃっていたけど、すべて語られている通りなら、相当筋の通った硬派な人なんだなと感じるわ……。

ちなみにアタシ、何年も前に、つんく♂さんが審査員を務めるものまね番組で、はるな愛ちゃんやKABA.ちゃんらとモーニング娘。のものまね?をしたことがあるの。そのとき、アタシは加護ちゃん担当だったんだけど、つんく♂さんから「誰?」と言われたのは、今となってはいい思い出だし、光栄だわ……。

 

<水曜日掲載>

写真/Youtube、つんく♂エンタメチャンネルより(つんく♂期待!未来のヒロイン大集合!! つんく♂エンタメ♪サロン11月生配信からスクリーンショット)

PROFILE:
エスムラルダ(えすむらるだ)
1972年生まれ。94年よりドラァグクイーンとしての活動を開始し、各種イベント、メディア等に出演。2002年、東京都の『ヘブンアーティスト』ライセンスを取得。脚本家・ライターとしても活躍している。著書に「同性パートナーシップ証明、はじまりました。」(ポット出版、共著)
twitter:@esmralda001

 

 

 

 

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