374回 高市総理の伊勢神宮参拝
最初に画像を見たとき、本気でコラだと思った。
満面の笑みを浮かべた高市早苗総理大臣がクリアファイルに入れた故・安倍晋三元総理大臣の写真を胸元に掲げている様子があまりにも不可思議で意味が解らなかったからである。
満面の笑みを浮かべながら、故人の写真を雑にクリアファイルに入れてこちらに見せてくるというシチュエーションがまったく想像できず、意味不明なコラだなと本気で思ったのだ。
もちろん、今では1月5日に高市首相が三重県伊勢市の伊勢神宮を参拝した際の様子をとらえたものだということは理解できているが、やっぱりあの光景は自分の心に何かモヤモヤするものが残ってしまう。
1月の仕事始めの日(通常は4日だが、今年は4日が日曜日にあたるため5日)に行われる現職の内閣総理大臣による伊勢神宮参拝は、第二次世界大戦後は一時廃れていたのだが、1967年以降は恒例行事になっており、民主党政権時も行われていた。
高市総理は安倍氏の遺影を持参した理由として、「もう一度、伊勢神宮に連れてきてあげたかった」「『一緒に来られましたよ』、そういう気持ちを感謝と共にお伝えしたかった」と発言。安倍氏への強い想いから今回の行動に至ったということが語られている。
安倍氏の死去以降、総理大臣に就任する以前から高市氏は安倍氏に対する言及をたびたび行ってきており、今回のこともそういう流れの中の出来事だろう。
それに対して、故人を政治的パフォーマンスに利用しているとか、安倍氏との絆を強調することで人気取りをはかっているという批判がされてきたし、今回も故人を神格化しているという批判がおこなわれているわけで、個人的にもこういった形での安倍氏の政治利用はどうかと思うところはあるのだが、そういう話は他の人がしっかりとするだろうから、そこに任せて、あの情景に感じたモヤモヤの話をしたいと思う。
