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裏金疑惑の安倍派を牛耳っているのは未だに老害森喜朗

社会
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〈(下村氏は)「何とか私を会長に」と言うんですが、「それは私が決めることじゃない。みんなが決めることだが、君には味方がいないじゃないか。だったら自分はどうあるべきか考えてみたらどうだ」と伝えたんです。(下村氏が)「今までのご無礼をお許しください」と土下座までするので、「君は私に無礼を働いたのか。その自覚があるのなら私は絶対に許さない。帰ってくれ」と言ったんです。ところが下村さん、外では「森会長の了解を得た」と言っているらしい〉(北國新聞連載「総理が語る」8月7日付)

この背後には東京五輪の国立競技場問題がある。

2015年、安倍首相は2520億円にのぼる新国立の総工費を見直し、計画を白紙撤回すると表明。背景にはこの問題への国民の視線が非常に厳しくなってきたことや内閣支持率が下落していたことがある。管轄の下村文科相と安倍首相とで話し合い、白紙にすることを決断。新国立を進めてきた森氏に迫ったのだった。まず会ったのは下村氏。ところが森氏は激怒。「ここまできてそんなことができるか」といった言葉を下村氏に浴びせた。

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その後、最後は安倍首相が直接森氏に会って白紙撤回の方針を告げた。安倍・森会談のあと、森氏は周辺に「絶対に(下村は)許さん」と語ったという。

しかし、当時、新国立への予算は国民の大批判を浴び、既存の施設を利用する都市型五輪の理念にも反すると世論が高まっていた。下村、安倍両氏の決断は正しかった。むしろ安倍政権を支える安倍派オーナーを気取るなら、森氏は白紙撤回を受け入れて安倍政権を批判から守るべきではなかったのか。今回、「土下座」まで公表したことは下村外しだけでなく、政治家として傷つけるものだと下村氏側はかなり怒っていて、土下座について「事実はない」としている。だが、最終的に下村氏は集団指導体制の幹事会メンバーからは外された。森氏の自分勝手な国立競技場新設を邪魔されたという恨み。それを晴らすのはいまとばかりに、土下座話をぶち上げ、安倍派執行部から抹殺する陰湿さと心の狭さ。それを受け入れた塩谷氏や5人衆。見苦しいの一言だ。

森喜朗に許してもらえず、安倍派の中枢から外された下村博文。

明治神宮外苑再開発ゴリ押し&ダンマリ

森氏の老害はまだある。

東京・明治神宮外苑の再開発事業で、多くの樹木が伐採される問題。国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の諮問機関である「国際記念物遺跡会議(イコモス)」が「100年にわたって育まれてきた森が破壊される」と東京都に都市計画決定の見直しなどを要請した。小池百合子都知事をはじめ都庁は、その批判の矢面に立って対応に追われているが、じつはこの再開発の裏にいた人物が森氏なのだ。

「12年5月に、当時の都副知事らが永田町の議員会館まで森氏を訪ね、外苑再整備について説明し、森氏が『素晴らしい案じゃないか。長生きしないと』と話したやりとりが、記録としてしっかり残っています。神宮外苑は言わずもがな国立競技場や神宮球場、秩父宮ラグビー場があるスポーツの聖地。文教族の森氏は東京五輪の時も大会組織委員会の会長になるなどスポーツへの関与にうるさく、特にラグビーに熱心。再開発では球場とラグビー場が建て替えられ、森氏は周囲に大満足だと話していました。にもかかわらず、この伐採問題で森氏は一切表に出てこないし、まったく発言もしない。人事やそのほかのことはしゃしゃり出て来るくせに、状況がまずいと隠れる。ズルくてまさに老獪。都庁はいい迷惑です」(都庁幹部)

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