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吉田豪インタビュー:電撃ネットワーク・ギュウゾウ&ダンナ小柳 故・南部虎弾伝説を語る

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ギュウゾウ 南部さんの武勇伝っていうのは、あんまり暴力事件みたいなことは俺たちの前ではしてないよね。説教はあったけど。

小柳 ロンドンでスケベ根性起こしてストリップかなんか観に行くって地下の店に入ってったら監禁されたことはあったけど(笑)。ぼったくりですごい金額言われて払わなかったら半日ぐらい監禁されてましたよね。

――それでも心が折れなかった!

ギュウゾウ 南部さんの武勇伝っていうと、事務所を勝手にやめてきちゃったりとか。

小柳 けっこうそういうことありますね。ウチら事務所、相当渡り歩いてるんですよ。6社ぐらいですかね、南部さんがちょっと「ん?」となるとすぐやめちゃってて、「もうやめたから」って感じが多かったんで。

ギュウゾウ 一押しじゃなきゃ嫌だってとこはあったと思う。「24時間俺たちのことばっかり考えてほしい」とはよく言ってたな。

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小柳 大手に行くって話になったんだけど、マネージャーがいないとダメなんで。そこの事務所の社長が、「ウチに電撃入れようと思うんだけど誰かマネージャーやるヤツ」って言ったらマネージャー20人ぐらいいるのに誰も手を挙げなくて流れたっていう(笑)。

ギュウゾウ これ、判断は豪ちゃんと雑誌さんに任せるね。もうカタギになってからの話だけど、超大物の井上喜人さんの息子さんの事務所のとき、本物の井上喜人さん見られたのはけっこうすげえ話だよなーと思うよ。

小柳 だって『修羅の群れ』で菅原文太がやった役ですから。武闘派のイケイケですよ。戦後の闇市から横浜愚連隊四天王で。南部ちゃんもあのキャラだから、いろんなところから仕事はくるんですよ。いまコンプライアンスで言えないですけど、当時は六本木でワーッと南部ちゃんが遊んでると某暴力団の親分の姐さんとかが南部ちゃんに声かけてきて、「ウチの旦那の還暦祝いに来てよ」とか。

――黒い営業が次々と(笑)。

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小柳 それで行くとホテルにズラーッと親分衆がいて還暦パーティーの余興だとか。そういうの南部ちゃんあんまり詳しく聞かないで受けて、「お願いします、行きます」って。

――そしたら、布団圧縮袋に絶対入れちゃいけないような人たちが集まってる(笑)。

小柳 そうそう(笑)。そしたら今度、それを観た組員が、「来週ウチの娘がカタギと結婚するんだけど、披露宴に来てまたやってくれよ」って数珠つなぎのように(笑)。

ギュウゾウ 「めっちゃ困った、やだなあ」って南部さんも安請け合いするけど、その場になると「参ったなあ、参ったなあ」とは言うの。で、「仕方ない、やるしかないよ!」ってパッと出たら一番前に力也さんがいて、「おう、今日はワシこっち側だから」「あ、お客さんのほうですね」みたいな(笑)。

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