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吉田豪インタビュー:電撃ネットワーク・ギュウゾウ&ダンナ小柳 故・南部虎弾伝説を語る

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ギュウゾウ そしたら大問題になったの。それでテレビに出たらスポンサーさんが怒っちゃって、「それはないでしょ!」って。

小柳 スポンサーとして提供してもらったのにロゴを全部隠しちゃったんですよ。その一発でもう提供されなくなっちゃった(笑)。

ギュウゾウ 南部さんは昔、謝れない人だったから、「こっちのほうがカッコいいじゃないですか!」って(笑)。でも、あんだけ俺と言い合いしたのに、それ以来バスケットシューズ大好きになって。晩年はナイキさんに助けてもらったり、絵になる男だったよね。

小柳 原色しかダメなんですよね、南部ちゃんは色弱だから(笑)。昔、自分の知り合いが衣装を作ってくれてたんで、色のサンプル見ながら南部ちゃん以外は「いいねえ、この色で!」って言ったら、尋常じゃないぐらいのキレ方をして、「そんな色じゃ衣装になんないよ!」って。赤とか黄色とかオレンジみたいなのはちゃんと見えるんですけど、緑とかは全部グレーっぽく見えてるらしく。

――そういうことだったんですか! だから自然とああいうド派手な服になっちゃって。

小柳 南部ちゃんに言ったことあるよ、「この信号、何色に見えてる?」とか(笑)。

ギュウゾウ 私服も、ものすごいもんね。

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――目立ちますからね。街で派手な人いるなと思ったら南部さんってことがよくあって。

ギュウゾウ 南部さんかタイガーマスクか。最初の頃はピリピリしてよく怒ってたよね。

小柳 すごいケンカしてましたね。

ギュウゾウ 最初の頃は俺も何度も殴られてるよ。時代が時代だからさ。あと俺は応援団だったしぜんぜん慣れてたけど、喫茶店で南部さんに二発食らって鼻血ブーッて出て、周りにめっちゃ心配されたり。亡くなった三五さんは「頭にきた」ってなってたし、「おまえすげえな、根性あるな」なんて先輩方には言われたけど、俺はぜんぜん平気だった。あと、小柳くんが殴られてるのも見たよ。

小柳 でも、俺は本番とかでやり返してるから。ネタで一緒にやるときに痛めに(笑)。

ギュウゾウ これ説明少し入れるけど、南部さんはリアリティ派で、叩くときはホントに叩いたほうがいい、みたいなところがあったからそれはいいんだけど、ダンナくんめっちゃ叩くからよくねえなって俺は思ってた。あと南部さんと言い合いからつかみ合いになって、小柳くんデカいから南部さんの首を絞めて、南部さんがその手をずっとつねって。

――それはガチで揉めてるんですか?

小柳 ガチのケンカです。一番古いんで、親子って言ったらあれですけど、きょうだいみたいな感じでずっといたんで、きょうだいゲンカみたいなのはちょくちょくあって。

ギュウゾウ ホント不良少年だったから、よくこれで通用するなと思ってたもん、ホントに! ただ、これ俺たちがそうだっていうわけじゃないけど、南部さんはビジュアルがいいヤツが好きだったよ。古い映像観ると小柳もカッコよかったよ。シュッとしてるし、あと不良っぽいの好きだから。三五さんもそうだし俺だってそうだし、小柳くんでしょ。

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大学中退の理由が明らかに!?

――南部さんも実は腕っぷしが強くて。

ギュウゾウ 鹿屋体育大学の学園祭に呼ばれたとき、楽屋が格技場でサンドバッグ叩いてたら南部さんも「俺もちょっとやるわ」って、それ見てたらすごいの。「え、南部さん空手やってたの?」「うん、ちょっとやろうよ」って遊びで組手やったのね、寸止めで。そしたら出足払いすげえうまくて、俺、眉毛の上切ってんだよ。「南部さんなんでこんなうまいの?」って聞いたら、「俺ポイントゲッターだったから」って。それで俺、調べたんだよ。そしたら南部さんは70年に高崎経済大学に入ってて。そこの空手道部って南部さんが4年のとき、74年に第17回全国空手道選手権大会大学の部団体でなんと2位!

小柳 でも南部ちゃん、大学中退だよ。

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