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前山剛久を攻撃する人へ:ドラァグクイーン・エスムラルダ連載535

連載
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SNSに「おまえは偉くないので、死んでくださーい」と投稿したフワちゃんが一発退場となったのを見てもわかるように、今はもう、他者に対して「死ね」などと言ってはいけない時代(まあ、フワちゃんに関しては、世間のアンチ感情が高まっていたという背景もあるかもしれないけど)。なので、神田さんに対して「死ねよ、もう。めんどくせぇな」「もう死ねば。みんな喜ぶんじゃない?」と言っている音声データが公表されちまった前山さんが、3年たっても批判され続けているのもわからなくはないわ。しかも神田さん、実際にその後亡くなっているわけだし。

ただ、それはそれとして、ネットのコメントなんかを見ると、神田さんが命を絶ったのは前山さんのせいだと決めつけている人が多いのが気になるわ。もちろん、無関係ではないかもしれないけど、神田さんが喉の不調や愛犬の死に悩んでいたという情報もあるし、そもそも自死だったかどうかも明らかにはされていない(わよね?)。誰かを攻撃するために誰かの死を利用するのは、どうなのかしら……。

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ちなみに人間の脳って、自分に対する言葉と他人に対する言葉を区別できない(つまり、他者に「死ね」と言っても、脳はそれを自分への言葉だと感じ、心身の健康を損なうことがある)という説もあるみたい。他者をいたずらに傷つけないためにも、自分を守るためにも、「死ね」なんて言葉は軽々しく口にしないほうがいいと、アタシは思うわ。

 

写真/前山剛久公式HPより
<水曜日掲載>

PROFILE:
エスムラルダ(えすむらるだ)
1972年生まれ。94年よりドラァグクイーンとしての活動を開始し、各種イベント、メディア等に出演。2002年、東京都の『ヘブンアーティスト』ライセンスを取得。脚本家・ライターとしても活躍している。著書に「同性パートナーシップ証明、はじまりました。」(ポット出版、共著)
twitter:@esmralda001

 

 

 

 

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