人権派格闘技漫画の最高峰『テコンダー朴』を世に送り出した義士･白正男先生が、日本人に正しい歴史認識と人権思想を啓蒙すべく、筆を執っている本連載。昨今、「日本政府が黒人男性に日本女性を妊娠させてほしいとお願いしている」との嘘話を流布したアメリカのユーチューバーが炎上。白先生はこの騒動に何を思うのか。
第22回：黒人女性ユーチューバーによる日本人女性への苦々しいデマ
現在ネット上では「日本人女性を妊娠させた黒人男性に日本政府から1000万円が支払われる」というデマが流れているらしい。このデマの発生源とされているのは「ターシャK」とかいうアメリカの黒人女性のユーチューバー（登録者数126万人）。事の発端は5月11日のライブ配信。
「黒人男性のあなた！ 日本があなたを必要としています！」と呼びかけた。「韓国では子ども1人につき7万5000ドル（約1100万円）支給される」と紹介。「日本政府も少子化問題を解決する為に、黒人男性に来日して日本人女性を妊娠させてほしいとお願いしている」と主張した。
もちろんそのような事実はなく、韓国で7万5000ドル支給されるという話もデタラメ。流石の自分もこれには苦笑い。さらに日本の出生率低下の理由について、放射能の影響ではないかと独自の見解を述べていた。流石の自分もこれには苦虫を噛み潰したような顔になった。
この動画がSNSなどで拡散されるうちに「韓国では子ども1人につき7万5000ドル支給される」「日本政府が黒人男性に来日して日本人女性を妊娠させてほしいとお願いしている」という2つの嘘話がミックスされて、「日本人女性を妊娠させた黒人男性に日本政府から1000万円が支払われる」というデマが生まれ、世界中に広がっていったというのが現在（8月下旬）の状況。流石の自分もこれには苦々しい気分。
SNSなどでは「このようなデマは許せない」「こいつのせいで黒人は馬鹿と思われる」「黒人は怒ったほうがいい」「これは日本人女性への差別」といった批判の声が世界中で上がっていた。
被害に遭う可能性があるとすれば日本国内よりも海外
一方で本気か冗談かわからないが、「日本の少子化対策にぜひ協力したい」「飛行機のチケット買ってきた」といった声や、下品過ぎてここでは紹介できないような書き込みも数多く見られた。このデマを信じた黒人男性が日本にやってきて、日本人女性への性的なハラスメントや性暴力を行う可能性も指摘されているようだ。
