327回 長谷川豊のすべて
最近、長谷川豊氏の名前を見ることが増えている。彼のフジテレビ問題に関する発言が注目されてのことだが、フジテレビを批判している方という理由で彼を手放しで過剰に持ち上げているような人を見ると、彼の今までの言動を考えるに、小首をかしげざるを得ない。
2012年、フジテレビは当時同局のアナウンサーであった長谷川氏を業務の規定に違反したとして降格処分。長谷川氏は2013年に自主退社し、退職後に経緯や反論をブログや著作で記していた。しかし、単にこのことをもって、彼が古巣のフジテレビに対して遺恨があるから、彼の発言に信憑性が薄いと断ずるのはどうかと思う。
彼に対する疑問は、それ以降に見せた様々な言動からくるものだ。
まず、自身のブログ『本気論 本音論』に「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ!無理だと泣くならそのまま殺せ!今のシステムは日本を亡ぼすだけだ!!」というタイトルの記事を2016年9月16日にあげ、それによって炎上した件と、その対応。
まあ、誰がどう見ても問題のあるタイトルであり、本文の内容も優性思想的であると批判する人がでても不思議ではない内容だった。
同年9月24日のブログでは一部の人工透析のことで全員のことではなく「あくまで病院の先生方の忠告をことごとく無視し、それでも長年にわたって自堕落な生活をしてきて、その後に透析患者にまでなった患者に対して『のみ』話しているのです」としているが、そういう人だろうが殺していいわけではないのは当たり前の話だ。
同じブログで「歪んだ正義感を振りかざす、ネット上でしかうっぷんを晴らすことのできないバカが田舎の公衆便所の小バエのごとく、大量にいます」と、さも曲解された結果として炎上したかのように語っているが、この炎上の本質はそういうところにあるのではないと思う。