そもそも朝鮮学校は、日帝植民地支配によって奪われた朝鮮人のアイデンティティを取り戻すために、終戦直後から在日朝鮮人によって日本各地に設立された学校が起源。朝鮮民主主義人民共和国の唯一思想体系である主体思想の理論の核心は、偉大なる首領の指導に無条件に従う「指導者原理」にあるとされる。つまり朝鮮人のアイデンティティとは、偉大なる首領金日成大元帥様を神祖とする偉大なる白頭血統への絶対忠誠心に他ならないのだ。民族の最高尊厳であらせられる偉大なる指導者金正恩元帥様に無制限の絶対忠誠を誓うのは朝鮮人なら当然で、それをやめろと言うのはアイデンティティを捨てろ、朝鮮人をやめろと言うのと同じなのだ。日本政府は在日朝鮮人に謝罪しろ!
朝鮮学校の無償化に反対する口実と日本人校長の悪行
朝鮮学校の校長を務めた人物が指名手配された事例が存在する。大阪朝鮮初級学校の元校長の金吉旭は、1980年に発生した原敕晁さん拉致事件に関与したとして、2006年に国際指名手配されている。下関朝鮮初中級学校の元校長の曹奎聖は、2000年に朝鮮民主主義人民共和国から覚醒剤250キロを密輸した容疑で国際指名手配されている。朝鮮学校の元校長が拉致や覚醒剤密輸に関わっていたことも朝鮮学校の無償化に反対する口実になっているようだ。
でも日本人も悪いんですよ。日本で一番有名な元校長といえば、フィリピンで1万2660人の女性を買春したとして2015年に逮捕された横浜市立中学校の元校長(日本人)ではないだろうか。朝鮮人の元校長による拉致&覚醒剤密輸。日本人の元校長による買春。どちらがより悪質なのか、人によって意見が分かれるだろうが、ここは引き分けで手を打とう。日本はフィリピンに謝罪しろ!
一昔前の朝鮮学校は不良の巣窟として有名だったという。朝鮮学校OBで朝日新聞社員の金漢一氏が書いた『朝鮮高校の青春』(光文社、2005年)を読むと、街に繰り出してチョッパリ狩り(日本人への暴行・強盗)に明け暮れた当時の朝鮮学校生徒の日常が赤裸々に描写されていて、非常に興味深い。「チョッパリに何をしようが構わない」とか、とにかく「チョッパリ」という言葉がよく出てくる。拙著『テコンダー朴』と同じくらい出てくる。チョッパリは朝鮮学校に謝罪しろ!
文/白正男
写真/日・ベトナム首脳会談等(首相官邸ホームページより)
初出/実話BUNKAタブー2025年5月号
PROFILE:
白正男(はく・まさお)
職業:義士、漫画原作者。出身成分:核心階層(抗日戦士)。正しい歴史認識と人権思想を啓蒙するため、本誌連載作品『テコンダー朴』の原作を担当。
X:@hakubaek31、@taekwondo5000