274回 百田夏菜子さん、ご結婚おめでとうございます
年末年始と災害、事故、事件などの気がめいるようなニュースが多くて精神的にまいり気味だったのだが、そんな中、久々に心から喜ばしいと感じられるニュースが突然飛び込んできた。
それはもちろん細川たかしさんの再婚の報告…ではなく、ももいろクローバーZの百田夏菜子さんと KinKi Kidsの堂本剛さんとの結婚報告だ。
いや、細川さんの再婚がめでたくないわけではないのだが、自分は人生の一時期ももいろクローバーにのめり込んでいた時期があるわけで、百田さんの結婚の話のほうをしたくなってしまうのは仕方ないので、そこは許してほしい。
2010年から2011年の一時期、行ける限りのももクロの現場に通っていたことがある。そのころのももクロの活動はインストアでのライブが中心で週末に東京周辺のショッピングモールやデパートに通うような日々が続いていた。行けない日は現地からのユーストリーム(めちゃくちゃ懐かしい)配信を見ていた。
NHKの番組で披露された『行くぜっ!怪盗少女』の夏菜子のえびぞりジャンプに「本当にすごいものを見た!」と心を奪われももクロに本格的にのめり込みだしたわけだが、現場に通うようになった自分は、現場的には「ピンキージョーンズ新規」にあたる。日に日に現地にいるオタクの数が増えていったけれど、現場に行きさえすれば遠くからでもライブは観れていたわけで、今から考えると信じられないような話だ。
自分の推しは早見あかりさんだったのだけど、やっぱり夏菜子は特別な存在だった。いや、自分にとって特別でないメンバーなどいなかったのだけど、ももクロをももクロたらしめている要素、ももクロというグループ自体が持っている「人格」的なものに、夏菜子の存在が大きな役割を果たしていた。えびぞりジャンプに代表される高い身体能力やあの歌声(けして上手い歌い手ではないが、彼女ほどエモーショナルな歌声のボーカリストを私は未だに知らない)も確かに重要だが、それ以上に彼女の人間性からくるであろう何かが重要だった。百田夏菜子という人がいなかったら、あの頃、自分が大好きなももクロにはならなかったであろう。それは推しがどうとか別の次元で絶対的なものだと感じていた。