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最前管理問題:ロマン優光連載377

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377回 最前管理問題

X上で「最前管理」が話題になっていると編集氏からのメールで知り、何があったのか気になって少し調べてみた。

「最前管理」とは2010年代後半ぐらいに女性アイドル現場に通うオタクの間で生まれた言葉だと記憶している。指定席ではないオールスタンディングのライブ会場で組織的に最前列を確保する行為、その行為を行う集団について呼ばれるようになったものである。あくまで客の一部が勝手に行っていることで、公式のルールではない。

オールスタンディングのライブでは指定席はなく、チケット番号順(演者の手売りチケット、プレイガイドをとおしたもの、当日券等でさらに細かく入場順が指定される)や会場で事前に配布される整理番号順に入場していく。

この際に良い番号で入場した人間が、仲間が入れるように場所取りをして身内以外の人間が入れないようにしたり、最前にいる身内以外の人間を恫喝や暴力的な手段などで追い出して身内を入れるような行為が目立つようになったのが10年代後半。ショッピングモール10年代初頭のアイドルブームのころから、大規模なフェス形式のアイドルライブが生まれたり、地上アイドルクラスのアイドルでもオールスタンディング形式の単独ライブが行われることが増え、指定席のあるライブでは良番獲得のための場外戦が繰り広げられるわけだが、それに加えて現場で目に見える形で行われる最前獲得のための問題ある行為が生まれ認知されていき、「最前管理」という言葉が生まれていった。

アイドル現場では他ジャンルに比べて最前を重要視する傾向がある。どのような音楽でも前の方が見やすいので最前の席を求める人は多いのだが、アイドル現場では格段に最前の価値が高い。演者からレス(特定ファンへの演者からの目線や指差し等のアクション)がもらいやすかったり、演者に自分をアピールするのに最前のほうが見てもらいやすいという理由で最前の価値が強くなっており、疑似恋愛的感情を抱いているファンが多いというジャンルとしての特質からきているものだろう。

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現場での身内以外のファンとの間のトラブル・加害的行為といった問題以外にも「最前管理」の問題はある。対バンライブ、フェスで自分たちの目当てのグループが出演する時間まで最前を占拠して、他のグループを目当てに来ている人がそのグループの出番に彼ら越しにしかライブを観れない問題、目当てのグループまではステージ上に目を向けずにスマホを見ていたりするような対バンに対するマナーの問題である。目当てのグループの出番にあわせて最前をとろうとしても上手くいかない場合があるので最初から占拠しておこうとすることでこのような事態が発生するのだ。

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