南海トラフ地震の発生確率、今後30年以内に70~80%という数字ですが、我々が子どもの頃から、ずっと同じようなこと言ってると思いませんか。こんな高確率のくじを延々と毎日毎年引き続けているのに当たらないのには理由があったのです。
南海トラフ地震は起きない
2024年8月8日、宮崎県沖の日向灘を震源とするマグニチュード7・1、最大震度6弱の地震が発生。それに伴い政府は「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)の特別な注意の呼びかけ」を発令。結果、すぐにでも南海トラフ巨大地震が来るのではないかと、煽り耐性の低い日本人たちはパニックに陥り、お盆休みの旅行をキャンセルしまくっていたのは記憶に新しいところ。おかげでかき入れ時を逃した観光業は大打撃を受け大激怒という有様でした。
それもこれも全部、ちまたに流布する「南海トラフ地震の発生確率、今後30年以内に70~80%」という言説のせいに他なりません。確かに70~80%と言われたらいつ来てもおかしくないと思ってしまうでしょう。しかもこの確率、地震調査研究推進本部(文部科学省研究開発局地震・防災研究家)という公的な政府機関が発表しています。信じるなというのが逆に無理というものです。
しかし残念ながらこの数字、実は恣意的で欺瞞に満ちたものなのです。
地震が来ると騒ぎ税金を巻き上げる
南海トラフ地震の確率だけは、他の地震予測では採用されていない「時間予測モデル」という疑わしい計算式で算出されています。仮に他の地域と同じ計算式を使えば、その発生確率は20%まで落ちるのです。
にも関わらず、そのまま20%で発表しないのには理由があります。それは南海トラフ地震の脅威が迫っていることにしておかなければ、優先的に地震対策や研究に国の税金が投入されないからです。
つまり防災対策の専門家や学者、官僚といった、いわゆる「地震ムラ」の利権屋たちが既得権益を貪り続けるためにも南海トラフ地震は、今後30年以内に70~80%の確率で起きなければならないのです。ふざけた話です。