急性心筋梗塞と心不全で入院中です。
早い話がそうとう危なかったようです。
まずは救急隊員のかたがすぐさま心電図をとり、これは!ということになり三次救急の救命救急センターに搬送してくれた。
ここが分かれ目だったと現在お世話になっております担当の先生がたは言ってます。
救急救命センターに運び込まれたのが朝の4時半ぐらいだったと思います。
救急車が到着して、すぐそこが手術室だったように記憶しています。医師だけでも数名、10人ほどのスタッフによって手術が始まりました。
こんな時間に誰かのために医療の仕事をされている。
そのおかげで私はいま息をしています。命を取り留めることができたのです。入院してからも看護師のかたは24時間いつであろうとシャキッとされている。疲れていることも眠たいこともあるかもしれませんが疲労や不機嫌の顔は一瞬も見えない。
私もラジオのマイクの前にいるときはそれをこころがけています。マイクの向こうにいまにも死を選ぼうとしている人、あるいは他者への攻撃を考えている人、憎しみや悲しみや絶望を抱えている人がいるかも、その悪心を育てようとしている人もいるかもしれない、なんとかそれを穏やかにしたい、つらいのはひとりだけじゃない、みたいな気持ちでマイクに向かっています。
それを私はかなりたいへんな労働と感じることもあったのですが思いしらされました。
私どころじゃない、もっと直接的に、世の中を支えて、貢献している人たちがいる。
いや、世の中はそれぞれの、みなさんそれぞれのそうした思いと頑張りで維持されている。
自分も救われた命。あらためて誰かのために。いままで以上、悔いのないように頑張りたい。新しく始めたいこともあります。
今回はいつもの内容と違いますが、いま思っていることを綴らせていただきました。
退院間近の夕暮れに。スマホにて記す。
PROFILE:
杉作J太郎(すぎさく・じぇいたろう)
漫画家。愛媛県松山市出身。自身が局長を務める(男の墓場改め)狼の墓場プロダクション発行のメルマガ、現代芸術マガジンは週2回更新中。著書に『応答せよ巨大ロボット、ジェノバ』『杉作J太郎が考えたこと』など。
twitter:@OTOKONOHAKABA