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箕輪厚介のほうが昔の名物編集者よりはるかに天才編集者だ

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イージーモードの時代にたくさん本を売った名物編集者たちは、確かに同時代の他の編集者よりは有能かもしれませんが、ハードモードの現代でも本をバカスカ売っている箕輪さんと比べたら、月とスッポン過ぎでしょう。往年の名物編集者ごときが仮に今の時代に本を作ったとしても、絶対大して売れっこありません。

そもそも箕輪さんレベルならともかく、編集者をアイデンティティにしている編集者はどうかと思います。編集者なんて、所詮プロのライターや作家がいて、プロの装丁デザイナーがいて、プロのカメラマンがいて、プロのイラストレーターがいて、プロの漫画家がいて、その人たちの才能におんぶして給料を得ているだけの職業です。たかだかそんな職業なのに、「編集者とは~」とか自分の仕事を御大層に語るなんて身の程知らずもいいところ。もちろん、箕輪さんならいくらでも語るべきですが。

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箕輪厚介の天才ぶりの真髄は『ネオヒルズジャパン』にあり

「たとえ売れていようとも、箕輪さんが作る自己啓発的なビジネス本がつまらないから『天才編集者』とはおこがましい!」と言う人もいるかもしれません。確かに箕輪さんが作るベストセラー本の数々は、興味がある人以外にはあまり価値を感じないでしょうが、箕輪さんは自己啓発的ビジネス本しか作れない編集者では当然ありません。ガーシーさんの本は読み物として抜群に面白かったですし、何より、忘れてはならないのが箕輪さんの双葉社時代のデビュー作『ネオヒルズ・ジャパン』ですよ。

ベストセラーを連発する現在の箕輪さんが作る自己啓発本は、ある意味ベタな本ですが、『ネオヒルズ・ジャパン』はわけがわからない本です。当時どちらかというと悪い意味で話題を集めていた与沢翼さんを中心に据えた、自己啓発本的な雑誌なんですが、ただ、自己啓発本の体をなしてはいるものの、ベタな自己啓発本ではありません。与沢翼さんという時点で、どう考えても変。当時のふくよかな与沢さんのビジュアルがまず滑稽なわけで、その与沢さんを大げさに煽ったページが目白押し。ベタな自己啓発本というかネタ感が満載のなんちゃって自己啓発本にも見える唯一無二の雑誌なんです。

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