例えば、後ろのほうにあるプレゼントページ。1名様へのプレゼントとして与沢さんとロールス・ロイスで2時間ドライブする権利が。
「秒速で1億円稼ぐ経営者を2時間独占、つまり7千200億円に相当する!?」
とあります。7200億円相当の読者プレゼントですよ! どう考えても自己啓発本に見せたネタ本。与沢さんがネタとしてこの本の「責任編集長」を引き受けたのか、あくまでベタな本として箕輪さんが口説いて作ったのかわかりませんが、こんな面白い本を作れるのは天才編集者である箕輪さんだけです。ベストセラー自己啓発ビジネス本だけで箕輪さんを評価するのは大間違いもいいところ。ネタな本よりベタな本のほうがバカ売れするので自己啓発的な本を作ることに重きを置いているのでしょうけど、箕輪さんが採算度外視で、昭和の編集者みたいに自己満足で好きな本を作ったら、サブカルが褒め称える昭和の本がゴミに思えてくるような、滅茶苦茶面白い本を作ると思いますよ。いや、もちろん箕輪さんが作れば、いくら採算度外視の自己満足だろうが、それなりのヒット本になるに違いありません。
箕輪さんのことをぶつぶつdisったことがある負け組編集者たちは、箕輪さんの『怪獣人間の手懐け方』を読んで、今からでも編集者として一発逆転を狙ってみませんか。
文/中年男(なか・としお)