今はアラフィフが前期高齢者となる2040年問題が叫ばれている。これまで団塊の世代を対象に高齢者優遇は続いてきたが、残念ながら団塊ジュニアをターゲットにそれが逆回転する。現在の医療や介護、社会保障の持続継続は不可能なので、それを縮小させながら、さらなる消費増税や退職金への課税などが検討されている。
アラフィフの老後は、親世代とは大きく変化し、悲惨な末路がほぼ決定しているのだ。現実として2022年の出生数は80万人を切り、アラフィフが前期高齢者となる2040年には支える現役世代がいなくなることは決定している。
実際にすべての社会保障が機能しないのではないか? と悲惨な未来が予測され、おそらくそれは現実になる。アラフィフは結婚できない人が膨大にいるので、高齢単身世帯で誰にも相手にされずに孤独に耐えながら、増税によってどんどん財産を奪われ、さらに社会保障もなくなるので貧しくなっても助けてもらえない。そんな状況なのだ。
過酷な未来が予測されているなかで、唯一のセーフティネットは世帯と言われている。自助、共助、公助の「自助」に該当する部分で、苦しくても自分でなんとかしろという考え方だ。単身で孤独の末に哀れに孤独死か、ラストチャンスに結婚して誰かと支え合って終末期を生きるのか、その選択を迫られているのだ。
親孝行は誰にも評価されない
筆者はプライベートでも、同年代のアラフィフ男性に「親の介護をしている場合じゃない」と説得をしている。そのなかで反発や逆キレをするのが、マザコンの「子ども部屋おじさん」(コドオジ)だ。結婚できないまま50年間も両親と食卓を重ねるなかで、「親孝行はなにより大事なこと」と洗脳されている人がたくさんいる。
そんなコドオジは「親孝行な自分は真面目で素晴らしい」との自己評価をしがちだが、一歩外に出れば最低最悪のスペックで、特に婚活では誰にも相手にされない。50年間も親に依存して暮らして、その人生や親孝行という価値観が誰かに評価されるポイントはなにもない。