第515回 市井紗耶香さんの議員辞職とタレント議員
元モーニング娘。メンバーの市井紗耶香さんが、93分間だけ参議院議員になったというニュース、みなさんはご存じかしら。
市井さんは2019年の参議院議員選挙に、旧立憲民主党の比例代表として立候補し、5万票を獲得したものの、次点で落選。ところが今月、須藤元気参院議員が衆院東京15区補選に立候補するのに伴い、繰り上げ当選することに。ただ、市井さんはすでに政治活動からの引退を表明しており、今回の繰り上げ当選も辞退。しかし、選挙当時の立憲民主党が解党しており、名簿から削除するなどの手続きが行えないことなどから、一度中央選挙管理会から当選決定を受けたうえで、あらためて当選を辞退する手続きがとられることになったそう。なお、市井さんが辞職したことにより、さらに次点者の奥村政佳（元RAG FAIRメンバー）が繰り上げ当選する見込みとのこと。
5年前、市井さんが出馬したときには、このコラムで「もし当選したら、今、『タレント議員なんて』と言っている人たちがひれ伏すくらい（？）の働きをしてくれることを期待しているわ！」と書いたアタシ（500回も書いてると、たいていのニュース網羅しているなあと、我ながらびっくり）。政治家としての市井さんの働きを見ることはできなかったけど、今回の一件で、アタシの中での市井さんの好感度、かなり上がったわ。「子育てと選挙活動を両立していくことに厳しさを痛感した」という理由で政治活動からの引退を決めたというのも、「自分にできること、自分にとって大切なことを、ちゃんと見極める能力があるんだな」と感じたし、今回、93分の議員生活に対して支払われた7万6466円の日当（議員歳費と調査研究広報滞在費）を全額、然るべき団体などに寄付する予定だというのも素敵。
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